浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0772A01: | 十五年二月十五日入寂 |
J19_0772A02: | 寺説に云く天正十九年豐太閤の命に依四條寺町に |
J19_0772A03: | 移る |
J19_0772A04: | 其時寺領八百町有之と云後追日被沒收慶長年中 |
J19_0772A05: | 御當家より 御朱印六石を賜下 |
J19_0772A06: | ○曉蓮社天譽東凞顯月者花洛人宗風之四義を學究の |
J19_0772A07: | ため瓜連に入寺し冏師牌前にて二脉相承す止錫遊寓 |
J19_0772A08: | 數年の後歸洛し天文元年來迎堂新善光寺を起立す |
J19_0772A09: | 寺記云鳥羽院勅額所天仁二年御造營供養導師觀律 |
J19_0772A10: | 師七堂伽藍寺祿千町余數度燒亡並應仁文明後及破 |
J19_0772A11: | 壞下略又云地藏尊者足利尊氏作之 |
J19_0772A12: | 天文十三辰三月五日化後御朱印四拾五石九斗餘賜之 |
J19_0772A13: | ○祖海和尚 近世往生傳二編卷三一丁左 |
J19_0772A14: | 寬蓮社曠譽祖海常州水戸の人なり生れて葷腥を喫せ |
J19_0772A15: | す女人に對面する事をきらへりいとけなふして父母 |
J19_0772A16: | をうしなひ孤となり祖母にやしなわれて長となれり |
J19_0772A17: | みつから僧とならんことをのぞみしかは常州常福寺 |
J19_0772B18: | 祐月大和尚を拜して祝髮し座下に親炙して宗義をま |
J19_0772B19: | なふ遂に宗戒兩脉の祕授をうく大和尚後洛東花頂に |
J19_0772B20: | 勅請せられ大僧正に任し玉ひしかは師も洛に來り北 |
J19_0772B21: | 野不動院古岑長老のもとにて螢雪の勤勞をつくせり |
J19_0772B22: | 後江戸に歸り增上寺祐信和尚の庵に居れり出ては法 |
J19_0772B23: | 論塲に席をかさね入ては明窓下に寢食をわするしか |
J19_0772B24: | るに天明五年冬より心地常ならさりしか醫藥しる |
J19_0772B25: | しをうしなひ日をへておもく翌年春のはしめには起 |
J19_0772B26: | 居もはや自由ならすこの故にみつから命數のかきり |
J19_0772B27: | をしり稱名晝夜おこたる事なし予にかたりていわく |
J19_0772B28: | 我生來多病なれはたとひながらへたりとも大業成し |
J19_0772B29: | かたしさらは往生して度生は還來を期せんと必死の |
J19_0772B30: | おもひをきわめし後は身心輕安にして病苦も忘るる |
J19_0772B31: | なりとそれより當麻の變相をかけて香花を供し稱名 |
J19_0772B32: | ますます怠りなし發病より南枕に臥したりしか今は |
J19_0772B33: | 臨終もほとあるまじけれは頭北に直らせよとありし |
J19_0772B34: | かど右の脇にいたみありて苦しく見へし故往生は念 |