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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0568A01: かりはらはせられざりしとかや
J19_0568A02: 斜徑散步
J19_0568A03: 北に西に杉の村立しげみける下がけに草百種生
J19_0568A04: そひて春秋に咲出るおのが色いろの花にをく露
J19_0568A05: の玉さかにとひ來ん人の袖にたははなりけれ山
J19_0568A06: 主隱座の時は苅拂ひもすらめこのころはただみ
J19_0568A07: どりの下がげいとど物さびて幽夕閑曉思ひやら
J19_0568A08: るる事限りなし天陽院普談の歌とて
J19_0568A09: 百くさをわけくる人のあとまでも
J19_0568A10: みどりにつつむ杉の下みち
J19_0568A11: わくらはにとひ見れは人中にさなから仙窟をう
J19_0568A12: つせるにやとおもはれ塵思たたちにたちて緩步
J19_0568A13: かへさをおもはず
J19_0568A14: 垂絲綻花
J19_0568A15: 常憲院殿ならせ給ひ法談を聞せさせられしあと
J19_0568A16: にて此櫻の技に御詠などありて其比は時めきて
J19_0568A17: 人もめでつつ花の陰に春風たちてののちは詩歌
J19_0568B18: の短册色紙など緇素ともにもてはやせしとなむ
J19_0568B19: 又桂昌院殿御入の時は此樹のかけにて歌よませ
J19_0568B20: られ官女侍尼皆醉裏にたたずみ法音の妙縁をむ
J19_0568B21: すび安養の行樹を觀想ありしとなむ近き比妙譽
J19_0568B22: 大僧正うつらせられし時も猶官女あまたとひま
J19_0568B23: いらせ此樹下にて法の歌とも讀れしも有しとぞ
J19_0568B24: 山井淸澄
J19_0568B25: 此地もとより高く井水又たぐひなし本譽上人開
J19_0568B26: 基あられし時穿て便井とせらる今猶數十丈なか
J19_0568B27: ごろ嵓穴にして木圍を用ひず
J19_0568B28: 氷川鎭祠
J19_0568B29: 麻布は氷川社の産子なり故に本譽公開基の時産
J19_0568B30: 鎭とせらる憲廟桂君ともに入御のたびに法樂を
J19_0568B31: ささげ供物を備へさせ給へり今は年ふりて叢社
J19_0568B32: そのかみの俤をのこせり
J19_0568B33: 秋園芳草
J19_0568B34: 證譽大僧正は詩文を好み賦興を般舟のいとまに

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