浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0555A01: | 西は金地院瑠璃光寺のうしろより能勢瀧川二氏の屋 |
J19_0555A02: | 敷あとの地續なり今小岡に加封稻荷を勸請す御增地 |
J19_0555A03: | の時林を伐土をうがち新に切通しを造れり此所より |
J19_0555A04: | 遙に西南の遠色を見おろし武相の群山波濤のことく |
J19_0555A05: | 遠近の街巷雲〓のたへまに姿眉連續し一瞬のひま一 |
J19_0555A06: | 時の間に景をうつし觀を改るの壯境なり |
J19_0555A07: | ○七庭 |
J19_0555A08: | 山中の各院みな山水をつくり淸境をうつすはいづれ |
J19_0555A09: | 勝劣もなく其さま景勝の道にわたれるおのこのわざ |
J19_0555A10: | なれば沙門は身猶愛せず况や依報たる房宇又は庭水 |
J19_0555A11: | をやしかはあれどまま佳境をめで芳草を好めるもあ |
J19_0555A12: | りて般舟稱名のいとま心を風雲にかよはしめ念を水 |
J19_0555A13: | 月に遊はすも少からざるにや境の傍はらに山水をつ |
J19_0555A14: | くれるありされど燒失ごとに减し今は別にわかつべ |
J19_0555A15: | きにもあらねどもし其院の名をのせば眞乘院池德院 |
J19_0555A16: | 花岳院德水院妙定院佛心院隨蓮院この七院いづれも |
J19_0555A17: | 自境の外他の境景を見渡し壯觀の勝地といふべき歟 |
J19_0555B18: | ○浴室 |
J19_0555B19: | 天神谷東の方にあり慶長中伽籃と共に浴室をも御造 |
J19_0555B20: | 營ありしかど延寶回祿の後は再ひ建させられざりけ |
J19_0555B21: | り今此浴室は寬政の末新に此所にたて毎月十度開浴 |
J19_0555B22: | を定め一山學侶方の分のみにて別社子院のものに受 |
J19_0555B23: | 用せしめず |
J19_0555B24: | ○舊趾 |
J19_0555B25: | 各所に其わけを出せは別に部を立べきにあらねど又 |
J19_0555B26: | 其所にはぶけるも少からず故に其はぶけるを別記す |
J19_0555B27: | たがへる事あらば後賢挍補すべし |
J19_0555B28: | △知恩院宮御殿趾寬永中御下向の時は今月界院良雄 |
J19_0555B29: | 院の地なり其後は今佛心院良雲寮の地なり寶曆度の |
J19_0555B30: | 時は隆崇瑞花の二院を合せり今舊地といふは初の二 |
J19_0555B31: | 所なり |
J19_0555B32: | △方丈護念堂廻廊并山下谷飯倉三蓮社瑞蓮院眞乘院 |
J19_0555B33: | 通元院心光院等はみな各其所に記すが故に再び出さ |
J19_0555B34: | ず |