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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0555A01: 西は金地院瑠璃光寺のうしろより能勢瀧川二氏の屋
J19_0555A02: 敷あとの地續なり今小岡に加封稻荷を勸請す御增地
J19_0555A03: の時林を伐土をうがち新に切通しを造れり此所より
J19_0555A04: 遙に西南の遠色を見おろし武相の群山波濤のことく
J19_0555A05: 遠近の街巷雲〓のたへまに姿眉連續し一瞬のひま一
J19_0555A06: 時の間に景をうつし觀を改るの壯境なり
J19_0555A07: ○七庭
J19_0555A08: 山中の各院みな山水をつくり淸境をうつすはいづれ
J19_0555A09: 勝劣もなく其さま景勝の道にわたれるおのこのわざ
J19_0555A10: なれば沙門は身猶愛せず况や依報たる房宇又は庭水
J19_0555A11: をやしかはあれどまま佳境をめで芳草を好めるもあ
J19_0555A12: りて般舟稱名のいとま心を風雲にかよはしめ念を水
J19_0555A13: 月に遊はすも少からざるにや境の傍はらに山水をつ
J19_0555A14: くれるありされど燒失ごとに减し今は別にわかつべ
J19_0555A15: きにもあらねどもし其院の名をのせば眞乘院池德院
J19_0555A16: 花岳院德水院妙定院佛心院隨蓮院この七院いづれも
J19_0555A17: 自境の外他の境景を見渡し壯觀の勝地といふべき歟
J19_0555B18: ○浴室
J19_0555B19: 天神谷東の方にあり慶長中伽籃と共に浴室をも御造
J19_0555B20: 營ありしかど延寶回祿の後は再ひ建させられざりけ
J19_0555B21: り今此浴室は寬政の末新に此所にたて毎月十度開浴
J19_0555B22: を定め一山學侶方の分のみにて別社子院のものに受
J19_0555B23: 用せしめず
J19_0555B24: ○舊趾
J19_0555B25: 各所に其わけを出せは別に部を立べきにあらねど又
J19_0555B26: 其所にはぶけるも少からず故に其はぶけるを別記す
J19_0555B27: たがへる事あらば後賢挍補すべし
J19_0555B28: △知恩院宮御殿趾寬永中御下向の時は今月界院良雄
J19_0555B29: 院の地なり其後は今佛心院良雲寮の地なり寶曆度の
J19_0555B30: 時は隆崇瑞花の二院を合せり今舊地といふは初の二
J19_0555B31: 所なり
J19_0555B32: △方丈護念堂廻廊并山下谷飯倉三蓮社瑞蓮院眞乘院
J19_0555B33: 通元院心光院等はみな各其所に記すが故に再び出さ
J19_0555B34:

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