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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0517A01: じめ傳通院に籍し照譽如空上人の座下に下向し享保
J19_0517A02: 七寅年十一月五重相承を如空上人にうけ同十巳年十
J19_0517A03: 一月宗脉を同師に禀受あり其後席を芝山にうつし山
J19_0517A04: 下谷に持寮し寬保元酉年布薩戒を尊譽大僧正に傳へ
J19_0517A05: らる一文字月行事をつとめ學頭に補し台命を奉り淨
J19_0517A06: 國寺に住し又常福寺に轉せらる或時當寺にて齒落け
J19_0517A07: れば
J19_0517A08: 秋風に木のはちりゆく山あらし
J19_0517A09: わが身もかくと南無阿彌陀佛
J19_0517A10: 傳通院に住し安永二巳年三月縁山に住務し大僧正に
J19_0517A11: 任す今年閏三月八日剃度の地金龍寺へ常念佛を附せらる山下谷に豐祈稻荷の社を勸
J19_0517A12: 請せらる其時の願文に
J19_0517A13: 謹て貝葉の金言を案るに諸佛薩埵は大慈大悲を心
J19_0517A14: 躰とし應物攝化をもて用としたまふされば妙覺極
J19_0517A15: 證の月の光は影を九道の妄海にうつし十地究竟の
J19_0517A16: 花の匂ひは粧を八苦の調林にして已下略
J19_0517A17: 梵牛鶴の繪の讃を乞ければ
J19_0517B18: 吳竹の生そふかげを友として
J19_0517B19: いく世かさねむ鶴の毛ごろも
J19_0517B20: 崇源院殿百五十回御忌千部の導師をつとめ方丈向の
J19_0517B21: 修覆を執達ありしかは所願を聽許あり平生謹良溫和
J19_0517B22: にして筆錄玄にいる國學を好み和歌を詠して神代
J19_0517B23: をしたはれ人心の正和を愛して侫辯の不實を遠ざけ
J19_0517B24: らる此時一向の新徒等猥に淨土眞宗の號を犯し柳營
J19_0517B25: に達せしかば證を綸言祖訓に正してこれを許さず
J19_0517B26: 親鸞の『和讃』云本師源空あらはれて淨土眞宗開きつつと(文)是淨土を眞宗の證なり是より兩宗互に確
J19_0517B27: 執となれり委くは『眞宗辨』『眞宗問論』『眞宗復眞訣』
J19_0517B28: 『頑邪謗』等に出ここに略す
J19_0517B29: 天長地久四海平安台齡無窮御奉禱護國殿に於て一時
J19_0517B30: 護念經千卷を讀誦の新規を命ぜられ水府家へも正五
J19_0517B31: 九は御祈願の納牘ありかねてみづからの肖像をゑが
J19_0517B32: がしめ讃辭を法弟鸞宿上人に命せらる鸞宿上人は後に知恩院に住し大僧正
J19_0517B33: に任せらる文筆の達匠智解行德の良師也『淨土宗總系譜』三卷を編述せらる其外法門の决章法孫に傳承ありと云
J19_0517B34: 非相假相無言示言即今無別事南無阿彌陀佛

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