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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0510A01: られしかば門末みな勤奉の役をはげまし歸向のまな
J19_0510A02: じりをまじゆ唯法義のみにあらず世務又整精を致と
J19_0510A03: せられしかば權家もみなそれそれの儀正ありて各服
J19_0510A04: 信歸敬あり寬延四未年六月廿日有德院殿御他界の時
J19_0510A05: 廿七日上使靑山因幡守命をつたへ三百部の御法會を
J19_0510A06: つとめさせらる寶曆三酉年度より羅疾をうれへ醫術
J19_0510A07: 功を失はむ事をはかりて十月六日退職辭山を寺社司
J19_0510A08: 靑山氏に述られしかば十四日留使の命をつたへ靑山
J19_0510A09: 氏鳥井氏使入させられ保養をくはへ永住すべきとな
J19_0510A10: り猶老病をつつしみて十二月六日再ひ辭職を乞れし
J19_0510A11: かば免使として靑山井上の二氏官命をつたへられし
J19_0510A12: にそ一本松の隱室にうつり專ら世談をまじへずひと
J19_0510A13: へに三尊の迎接をまたれ日日數萬の稱名を業として
J19_0510A14: みだりに僧徒を役せず同四戌年十一月六日正念みだ
J19_0510A15: れずして念誦を手にとり彌陀經を誦し禪定に入るが
J19_0510A16: 如く遷化あり緇素歸信の徒數百人集り來りて法會を
J19_0510A17: ひらき終焉のみだれざるを歎息し西土の道にすすむ
J19_0510B18: もの多し
J19_0510B19: 第四十五主 速蓮社大僧正成譽上人單直水月聖引大
J19_0510B20: 玄大和尚
J19_0510B21: 下野國氏家郷の人父は御宿友行但馬守惟治五世の孫
J19_0510B22: なり母高橋氏延寶八申年五月廿三日生ひととなり淳
J19_0510B23: 素廉潔にして天質の風慧他に魁異たり重瞳非常にし
J19_0510B24: て群にわかつ總角の比よく書を讀強記默識貫練して
J19_0510B25: うしなはず年十五の春大師の傳をよみ未だ果ざるに
J19_0510B26: 娖娖として大志を發し家を捨むとす遂に父母に白し
J19_0510B27: て同國黑羽大關氏の舘下長松院に至り住持俊能に投し剃髮
J19_0510B28: 此前夜能師の夢に大黑天踊躍し祝して師の法孫繁滋すべしと夢想を奇とし大玄玄の字黑にちかし
J19_0510B29: と名く此時祐天上人飯治弘經寺に貫主たり師是に從
J19_0510B30: 學し寶永元申年冬三脉の譜承あり後上人に隨ひ傳通
J19_0510B31: 院より縁山にうつり陪從す此時剃度の師範に請ひ京
J19_0510B32: 華に遊學せむとす師俊能京地繁榮婦難怖れ愼むべきを
J19_0510B33: 示されしかば師即刻に婬根を截斷し荷法勇學の志を
J19_0510B34: のべ長亭をいそぎ洛地にいり諸家の講筵をきくもと

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