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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0509A01: 前大僧正走譽上人みつからの姿かきたるに讃を
J19_0509A02: こはれしかは阿彌陀佛を句の上に置て本覺の心
J19_0509A03: をかくなむ 源綱政
J19_0509A04: あさにすむ水の水上たつねつつ
J19_0509A05: ふたつなきよの月をこそ見れ
J19_0509A06: 讃云維德寬柔四方咨嗟凞凞含笑退愛蔡華
J19_0509A07: 第四十四世 敎蓮社大僧正門譽上人弘願皆乘覺瑩大
J19_0509A08: 和尚
J19_0509A09: 江戸番町の人姓氏いまだ詳ならず或云中村氏父は大阪の浪士大野氏に臣として
J19_0509A10: 庫中をあづかれり豐臣家國うしなひ給ひし時主家も同く亡ひしかばひそかにのかれ江戸にまかりて栖りと云傳ふ事まれにして正書なし
J19_0509A11: 傳通院意哲上人の弟子となりはじめ寬哲と名く彼山
J19_0509A12: に修學功をかさね席をすすみて論議怠慢なかりしか
J19_0509A13: は一山みな其才をおしみけり元祿十一辰年八月廿一
J19_0509A14: 日禮讃部廿年にして當山にうつり後寮をもちて三席
J19_0509A15: 滯りなく講釋轉席心にうむ事なく年をこへ學頭に補
J19_0509A16: し享保中大巖寺に主として又大光院に住のち光明寺
J19_0509A17: に轉し寬延三午年二月十六日出府の奉書を賜はり三
J19_0509B18: 月朔日當山に貫職として大僧正に任ぜらる四月朔日
J19_0509B19: 住務叙任の謝として登營あり是より一宗の興廢をこ
J19_0509B20: ころとして學業をはげまさしめ報恩藏を新建の繪圖
J19_0509B21: 入藏し了譽上人の像を安置せられ參詣ありしかば山
J19_0509B22: 徒みな是に准拜參堂す其後新谷の空地へ報恩藏を寄
J19_0509B23: 附せらる慈明沙彌三藏修補あり又夏四月より日中の勤修を九谷に
J19_0509B24: 分勤に改められ學寮の制條を集錄せしめられ各寮に
J19_0509B25: 附せらる常に自他山の中に學德すぐれしを問察あり
J19_0509B26: てひいきの沙汰なくして褒貶ありしかば懶怠の阿黨
J19_0509B27: は山下に至らす傳通院の伴頭碩巖は智行双備の譽あ
J19_0509B28: りしかば是を嘉歎し官に上書し勝願寺に出世せしめ
J19_0509B29: らる後淸淨華院に移轉あり學寮の撿約を專とせしめられ學業策勵
J19_0509B30: を命せらる宗祖大師の御忌これまでは大方丈又は各
J19_0509B31: 院各寮にてつとめしを本堂に儀式嚴重に勤會をひ
J19_0509B32: らき三席の大衆府内にこれある知恩院末寺を出勤せしめらる朔望の禮謁も山内悉く方
J19_0509B33: 丈に至りつとめしを本堂に出會し御修法のあとに受
J19_0509B34: 禮せらる凡みな是に准し祖師を崇信し末徒を哀愍せ

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