浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0492A01: | たちて江府に趣ける時元和九亥年猷廟御上洛ありし |
J19_0492A02: | かは桑名の驛に台顏を拜し奉らんと約をなし出ける |
J19_0492A03: | 時四日市に至り先駈の隊士加藤多賀の二士と論に及 |
J19_0492A04: | ひ討はたされけりここに於て孤子いまた二才なりし |
J19_0492A05: | かは母と共に山田にかへりけれと再ひ榮昌の春に逢 |
J19_0492A06: | べき時もなきを悲しみなけき同國飯野郡山添村の正 |
J19_0492A07: | 覺寺にいらしめ卓辨上人を師とたのみ剃髮受戒せし |
J19_0492A08: | む其後東府に下向し學行出精ありしかは道高義解の |
J19_0492A09: | 聲時にあり德量寬曠にして學徒悉く歸服す又傍に詩 |
J19_0492A10: | 文を樂しみ世情を忘す或西海四國を經歷し數百の靈 |
J19_0492A11: | 塲を順拜す其時記集一卷あり又常に詠せる詩あり略 |
J19_0492A12: | はしめ東漸寺に住し後弘經寺に轉すいつれの時も台 |
J19_0492A13: | 命ありて衆徒の淸選なり貞享三寅年二月廿四日弘經 |
J19_0492A14: | 寺より直に芝山に移職す三月十六日入院せらる六十 |
J19_0492A15: | 六歳同廿八日繼目の禮謁登營あり此時法兄專譽孤雲 |
J19_0492A16: | 和尚は知恩院に住せらる早世法の兄弟双ひて宗柄をと |
J19_0492A17: | られし事未曾有の法榮なり元祿四未年二月八日病軀 |
J19_0492B18: | により隱辭の願を述奏ありけれは同十三日上使御 |
J19_0492B19: | 差留により廿一日湯治の事奏願ありしかは許免せら |
J19_0492B20: | れけるにそ廿五日熱海そこくらへ發駕あり此時傳馬十疋人足八人 |
J19_0492B21: | を給れり三月三日歸山同八月廿九日臨時命ありて登城す |
J19_0492B22: | 御前に於て法問あるへきむねなりしかは御前におゐ |
J19_0492B23: | て論議あり法問の則等悉く法問の部に出す同五年二月十日飯鐘をかく豐前 |
J19_0492B24: | 作之臺所に掛く長け龍頭根より二尺五寸五分指渡一尺七寸丸さ五尺壹寸五分厚さ壹寸八分同月廿一日辭職致 |
J19_0492B25: | 仕し一本松の隱室にうつり九月十六日入寂す春秋七 |
J19_0492B26: | 十二在職七年 |
J19_0492B27: | 第三十二世 念蓮社大僧正貞譽上人自然了也大和 |
J19_0492B28: | 尚 |
J19_0492B29: | 姓大八木氏下總國人也始小金東漸寺にいり寺中淨嘉 |
J19_0492B30: | 院に剃染し白譽了聞上人を師とす後本院の了學大和 |
J19_0492B31: | 尚に師としつかへて修學し慶安元子年十一月六日曉 |
J19_0492B32: | 譽位産上人に從ひ五重相承し承應元辰年十一月廿四 |
J19_0492B33: | 日貴屋上人に宗戒の二脉をつたふ道貌柔和にして終 |
J19_0492B34: | に喜怒の相を見ずかつて安房國淸澄寺に詣て求聞持 |