浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J19_0454A01: | 在禪大僧正賛云名其顯本乎來觀世縁自非大悲迹火車 |
J19_0454A02: | 曷現蓮 (火車上上人坐蓮臺去空裡圖) (略之) |
J19_0454A03: | 第四世 文蓮社隆譽上人珠阿光冏大和尚 |
J19_0454A04: | 近江國蒲生郡の人にして蒲生左衞門尉秀胤法名常椿の臣 |
J19_0454A05: | 蒲生兵衞三郞秀重の二男なり始父秀重秀胤の寵を得 |
J19_0454A06: | て猶子として岩室の別業に住し本家を紹承させん事 |
J19_0454A07: | を計る此時秀胤實子秀兼左衞門尉と號す幼稚にして家を離れ |
J19_0454A08: | 大野にありけるを家臣父子の中隔つる事繼母の讒に |
J19_0454A09: | よれる事を知りて秀重を遠ざけしかは其後音譽上人 |
J19_0454A10: | の發心淸操をしたひ世間のあぢきなく定りなきをさ |
J19_0454A11: | とりてひとり家をのかれ關東にまかりて音譽公を拜 |
J19_0454A12: | し剃度を求む其性俊逸内外の典籍を涉獵し又和歌詩 |
J19_0454A13: | 賦に志をあそはしめ常に音譽公と共に歌筵につらな |
J19_0454A14: | る禪敎の幽致を究めしか |
J19_0454A15: | 文明六年六月十七日の歌合に 珠阿 |
J19_0454A16: | 海邊夕立 海原やつりの小舟になるかみの |
J19_0454A17: | うをの命をやすめぬるかな |
J19_0454B18: | 深山納凉 うつり行月日もわかぬ山なから |
J19_0454B19: | 秋ややちかきまきの下風 |
J19_0454B20: | 連夜待戀 ならひこし心のほとも忘られて |
J19_0454B21: | あすとうらみん我身ともなし |
J19_0454B22: | 此外に傳ふる歌なし惜へし年光うつりて其傳をかく |
J19_0454B23: | 事を文明十一亥年十一月廿六日增上寺第四世の重職 |
J19_0454B24: | を得て一宗の依賴たり又駿州にいたり淨土の要行を |
J19_0454B25: | とき示されしかは緇素蟻集し一宇をたつ仙年寺と號 |
J19_0454B26: | す明應元子年五月十四日病ありて寂す辭世 |
J19_0454B27: | 世をそむきいとふこの身のなれも今 |
J19_0454B28: | にしに生るるはしめなりけり |
J19_0454B29: | 第五世 光蓮社天譽上人了聞大和尚 |
J19_0454B30: | 信濃國伊奈郡高遠の人父は飯田氏母は野澤氏はしめ |
J19_0454B31: | 禪林にいりて別傳の玄味を甘受し諸國を雲水し知識 |
J19_0454B32: | を求む冏公の叢林に説淨するを聞て忽ち改門し隨從 |
J19_0454B33: | 敎授手をかさね信行の秘術濟凡の奧妙を極め一信に |
J19_0454B34: | 西敎を仰きて衆徒の爲に講説す明應元子年八月第五 |