浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0399A01: | ひ春風發動の時を得て領知の門に涉入すべしここに |
J19_0399A02: | 於て法門の論筵をたてて己己の成不を試る時人人氷 |
J19_0399A03: | 壺秋月の奧旨をのべ關鎻抑揚の玄樞を擧識す敎にあ |
J19_0399A04: | らす禪にあらす自然の正蒙性性の氣分を專考せしむ |
J19_0399A05: | 所謂水を飮て冷暖自知するの境界なり此時異解に陷 |
J19_0399A06: | 溺せる下愚も一轉策勵の截得に反習し忽ち革古順敎 |
J19_0399A07: | の正味をさとりて自然に盡善盡美の優妙に至れるも |
J19_0399A08: | のあり凡學は博きをいとはず知らざる所あるは闕如 |
J19_0399A09: | す能化解を增進せしめ他宗と淺深を討探なすもみな |
J19_0399A10: | 博解によらずといふ事なし故に名目頌義の初徒をし |
J19_0399A11: | て釋尊一代を研覈し十宗を磨拭せしめんか爲の法問 |
J19_0399A12: | 也是故に上座波瀾を起し玄底を探るに慈悲を以す下 |
J19_0399A13: | 座は蒼海を莅み驪珠を擧て般若をます凡學臘三十餘 |
J19_0399A14: | 年に及ひ解了他に許されし法將毎年三五九霜の四度 |
J19_0399A15: | 貫主の代將として論主の職位を司り隔番に衆徒を撫 |
J19_0399A16: | 敎すこれを初法幢と名け惠光を大藏に耀して論題を |
J19_0399A17: | 結ふ往世は四度に二十二則あり三九を半夏と稱し五 |
J19_0399B18: | 則の算題五霜を本夏と名け六則宛の論議あり寶曆以 |
J19_0399B19: | 後漸く衰へ今二三則宛に及へり算題は『頌義』三十 |
J19_0399B20: | 卷の文を前後展轉し出す是又往年は廣く他經を算題 |
J19_0399B21: | せしめ頌義にも拘りなしされは衍譽大僧正は近年執 |
J19_0399B22: | 行なき新則を出すへきの制もありしかと今は法問に |
J19_0399B23: | 上下の則別あるによりて『頌義』を以て當題とせり |
J19_0399B24: | 出席の大衆も名目頌義の二部の衆を本機とす但し頌 |
J19_0399B25: | 義の卷中自他宗の奧義經釋の深幽ありといへとも上 |
J19_0399B26: | 讀に及ばすしかりといへども論席に鱗列し智劒を交 |
J19_0399B27: | て問答烈烈とし勝劣惠辨に顯れ勢操遽に蕩蕩たる事 |
J19_0399B28: | は粗相似たるのみ |
J19_0399B29: | 捌 |
J19_0399B30: | 論日の前算題を出すの後其義幽の關鎻を獨論し論士 |
J19_0399B31: | の智解を誘發す上讀の捌は學頭の哲德是をつとめ下 |
J19_0399B32: | 讀の捌は異師是を修す問答立破筆船の掉さす所にあ |
J19_0399B33: | らずただし當今下讀は頌義部頭の僧の指南の法匠是 |
J19_0399B34: | をつとむ |