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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0398A01: ○論議算題
J19_0398A02: 論議に上下あり上とは下に對するの語讀とは算題を
J19_0398A03: 擧唱するなり法問とは問答なり算題とは論義の題目
J19_0398A04: なり其數千百に限らず算をあぐ凡問答の式預め被位
J19_0398A05: を各席に貼して座次に改む是宗論又は他宗の人と議
J19_0398A06: するの論にあらすしかれども他宗より歸入の前宗要
J19_0398A07: をとへるに答るもあり元祖大師大原に於て顯眞智海
J19_0398A08: 永辨靜遍の如き他宗の翹楚に對して宗要をのべ論じ
J19_0398A09: 問答し給ひしは論議の初と謂へし慶長中殿中に於て
J19_0398A10: 廓山了的日蓮義の日珖等と論し天正中阿土に於て貞
J19_0398A11: 安玉念日蓮義と確論ありしは是今の法問に異なり鎭
J19_0398A12: 西上人大師に謁して淨土の樞鍵をたたかれ在阿法師
J19_0398A13: 記主に請して報夢の疏抄を述せしむるを正しく法問
J19_0398A14: の原基としるべし慶元寬永の間國師幡隨意公をはし
J19_0398A15: め此則盛りに興りしより元祿享保に至り大に開敷
J19_0398A16: せり
J19_0398A17: △上讀法問
J19_0398B18: 毎年四月十八日十月八日貫主大僧正法主として自ら
J19_0398B19: 高涉の上士を攝領し高座に唱題し十二の法將左右に
J19_0398B20: 羽翼し三席の老輩並列開口す自他宗の中難解難會の
J19_0398B21: 文を算題し古今自他宗の人師論師の釋義を引證し凝
J19_0398B22: 氷を解陶し智鏡を瑩練せしむ實に蓮門の龍象を無方
J19_0398B23: に接度し法界の縁起を無碍に各證せしむるものなり
J19_0398B24: 往古扇縁の二席のもの闕席せし事もありしかは衍譽
J19_0398B25: 大僧正の代より其首座を帳讀せしめらる其後も猶名
J19_0398B26: 代の出席ありしかは走譽大僧正是を制せらる
J19_0398B27: △下讀
J19_0398B28: 一たひ登山入寮の後は八紘の雲水は家路の長風を忘
J19_0398B29: れ故園の明月を見すてて掛錫す淺黑の衣裳を飜し金
J19_0398B30: 繡の袈裟を證するまでは學に淺深あり席に階級をた
J19_0398B31: つ若夫淸論辯折密精ならずんばたとへ鷲峯の聖敎を
J19_0398B32: 純學すとも唯是高遠の道を行て空虚を計るに同から
J19_0398B33: ん歟まま天資聰智の徒は千古の上に超越せる解をも
J19_0398B34: 崛起すべけれども性愚頑魯の者は階をひろひ級を追

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