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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0311A01: 法師といへるは德をつつみ行をはけみ一宇の艸
J19_0311A02: 堂を結ひ林松庵と名つけ思ひを安養の寶刹には
J19_0311A03: こび念を彌陀の三尊にかけられしに不思議や此
J19_0311A04: 夜夢中にひんすらゆふたる靑衣の童子忽然と顯
J19_0311A05: れ我は是聖廟の御使なり汝か結ふ蓮社の内に我
J19_0311A06: を崇め祠をたて祭らは結縁のものの所願を圓滿
J19_0311A07: せしめんとの神勅なりとてうせけるとそやかて
J19_0311A08: 翌朝戸外を見渡しけるに老松の枝かけに聖像嚴
J19_0311A09: 然と影向ましましけれは渴仰肝に銘しやがて衣
J19_0311A10: の袖にうつし奉り庵のうちに安置し奉りける
J19_0311A11: 後當山貝塚より御引移の時地中と成しかしより以來參詣拜禮のもの利
J19_0311A12: 益を蒙らすといふ事なし已下畧之
J19_0311A13: ○火消地藏尊 立像壹尺八寸 花岳院地中
J19_0311A14: 聖德太子の御作にして秦川勝に給へり其後相模國三
J19_0311A15: 浦の義盛數代持傳へけるに若狹前司泰村の時に至り
J19_0311A16: 三浦氏亡ひしかは一族芦名氏につたはり奧州會津の
J19_0311A17: 城中に安置あり天文の末芦名入道盛隆の時にいたり
J19_0311B18: 伊達政宗の爲に落城の時家臣三浦出雲是を持下總國
J19_0311B19: に落下り所縁につき飯沼に隱れ住けるにいつとなく
J19_0311B20: 農民となりけれと此像を守護信心しけるに或時三浦
J19_0311B21: 庄之助か隣家より出火ありしに何人ともしらさる人
J19_0311B22: 來りて三浦氏の火災を防きのかれしむ後其人を尋け
J19_0311B23: るに誰といふ人なかりしかは偏にこの尊の化德なり
J19_0311B24: と里人火消の地藏尊と呼習はせいよいよ信仰深かり
J19_0311B25: し然に當山三十一主流譽古岩上人奉台命貞享三寅年
J19_0311B26: 飯沼弘經寺より當山へ住職の時此尊を乞請爲火消當
J19_0311B27: 院に移し安置せらる安永年中紀州大守黄門宗將卿
J19_0311B28: 號菩提心院嚴 御拜ありしよりいよいよ信仰の者多く長日百
J19_0311B29: 萬遍を修せり利益又いちしるし
J19_0311B30: 堂前聯二枚
J19_0311B31: 一環金錫一顆寶珠 右之左之導夫迷徒
J19_0311B32: ○淡島大明神 一座 少彥名命 一座 神功皇后 源流院地中

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