浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0308A01: | △石躰閻魔法王 近來諸願成就の靈驗多しとて參 |
J19_0308A02: | 詣群す |
J19_0308A03: | ○疱瘡除不動明王 興敎大師作 廣度院地中 |
J19_0308A04: | 當山もと眞言宗にてありし時の本尊なりもとこれ底 |
J19_0308A05: | 哩三昧の壇上に安置し三密加持の利益甚深の尊像な |
J19_0308A06: | りしか開山酉譽上人知命の時はからす疱瘡の厄疾を |
J19_0308A07: | 請殊に痛苦深くおはせしに此尊の靈驗によりて忽ち |
J19_0308A08: | 快然を得給ふより靈驗いよいよ多しむかしは四曼の |
J19_0308A09: | 花ふさ鮮なる道場に密灌の行者を護持し今は三心の |
J19_0308A10: | 月明らかなる精舍に念佛の道俗を哀愍し給ふ事もひ |
J19_0308A11: | とへにこの明王の菩提心覆護の本誓にもとつき隨願 |
J19_0308A12: | 往生の眞詮にかなふものなるへし其後慶長の始廣度 |
J19_0308A13: | 院は開山上人隱棲の舊院なりしかは此尊をもうつし |
J19_0308A14: | 奉れり文化十三子年今の堂新に成就し諸人參詣の値 |
J19_0308A15: | 縁を結ばしむ |
J19_0308A16: | △水鉢 享保十巳年十一月吉日 石屋利兵衞 石 |
J19_0308A17: | 屋三郞右衞門寄進 |
J19_0308B18: | ○勢至菩薩 月界院地中 |
J19_0308B19: | 元和三巳年三月廿三日當院開祖貞山淺草觀音に詣け |
J19_0308B20: | る時二十三夜堂に立寄此尊は我宗の大祖上人の本地 |
J19_0308B21: | なりわれ若別堂を建立せは此尊をうつし奉らんと拜 |
J19_0308B22: | しかへりけるに少し別用ありてうしろの叢薄の中の |
J19_0308B23: | 徑を通りけるに道の傍に此尊ましましけれは持歸り |
J19_0308B24: | 別宇をいとなみ安置す元祿十丑年三月廿九日三丸御 |
J19_0308B25: | 方御參詣ありし時御拜覽あり |
J19_0308B26: | 鎭守熊野本地本迹一致の阿彌陀如來 瑞花院地中 |
J19_0308B27: | 略縁起 |
J19_0308B28: | 此阿彌陀如來は永觀律師天仁元子年三月の作也 |
J19_0308B29: | 其來由を尋るに白河帝の女御の官の某帝御落飾 |
J19_0308B30: | の後同く薙髮して通圓尼と號すしかも熊野證誠 |
J19_0308B31: | 權現を信仰し深山嶮岨を渡りしばしば闔境諸祠 |
J19_0308B32: | に詣就中寬治五未年三月本宮證誠殿に參籠し終 |
J19_0308B33: | 夜二世安樂を祈りしに宿善の感する處か信心の |
J19_0308B34: | 水澄て眞如の月うかむ親たり權現此本迹一躰の |