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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0308A01: △石躰閻魔法王 近來諸願成就の靈驗多しとて參
J19_0308A02: 詣群す
J19_0308A03: ○疱瘡除不動明王 興敎大師作 廣度院地中
J19_0308A04: 當山もと眞言宗にてありし時の本尊なりもとこれ底
J19_0308A05: 哩三昧の壇上に安置し三密加持の利益甚深の尊像な
J19_0308A06: りしか開山酉譽上人知命の時はからす疱瘡の厄疾を
J19_0308A07: 請殊に痛苦深くおはせしに此尊の靈驗によりて忽ち
J19_0308A08: 快然を得給ふより靈驗いよいよ多しむかしは四曼の
J19_0308A09: 花ふさ鮮なる道場に密灌の行者を護持し今は三心の
J19_0308A10: 月明らかなる精舍に念佛の道俗を哀愍し給ふ事もひ
J19_0308A11: とへにこの明王の菩提心覆護の本誓にもとつき隨願
J19_0308A12: 往生の眞詮にかなふものなるへし其後慶長の始廣度
J19_0308A13: 院は開山上人隱棲の舊院なりしかは此尊をもうつし
J19_0308A14: 奉れり文化十三子年今の堂新に成就し諸人參詣の値
J19_0308A15: 縁を結ばしむ
J19_0308A16: △水鉢 享保十巳年十一月吉日 石屋利兵衞 石
J19_0308A17: 屋三郞右衞門寄進
J19_0308B18: ○勢至菩薩 月界院地中
J19_0308B19: 元和三巳年三月廿三日當院開祖貞山淺草觀音に詣け
J19_0308B20: る時二十三夜堂に立寄此尊は我宗の大祖上人の本地
J19_0308B21: なりわれ若別堂を建立せは此尊をうつし奉らんと拜
J19_0308B22: しかへりけるに少し別用ありてうしろの叢薄の中の
J19_0308B23: 徑を通りけるに道の傍に此尊ましましけれは持歸り
J19_0308B24: 別宇をいとなみ安置す元祿十丑年三月廿九日三丸御
J19_0308B25: 方御參詣ありし時御拜覽あり
J19_0308B26: 鎭守熊野本地本迹一致の阿彌陀如來 瑞花院地中
J19_0308B27: 略縁起
J19_0308B28: 此阿彌陀如來は永觀律師天仁元子年三月の作也
J19_0308B29: 其來由を尋るに白河帝の女御の官の某帝御落飾
J19_0308B30: の後同く薙髮して通圓尼と號すしかも熊野證誠
J19_0308B31: 權現を信仰し深山嶮岨を渡りしばしば闔境諸祠
J19_0308B32: に詣就中寬治五未年三月本宮證誠殿に參籠し終
J19_0308B33: 夜二世安樂を祈りしに宿善の感する處か信心の
J19_0308B34: 水澄て眞如の月うかむ親たり權現此本迹一躰の

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