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J2760 略伝集 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0562A01: 隨伴し八月廿八日郷里を發錫九月下旬江戸に着し龍
J18_0562A02: 原寺主綜譽信定上人に隨侍して勤學す 文政三年庚
J18_0562A03: 辰師十七歳芝貫主空譽舜從大僧正に隨ひ五重を相承
J18_0562A04: す次て惠照院圓通律師に就き天台戒疏及戒部を研究
J18_0562A05: す翌文政四年辛巳師十八歳舜從大僧正に隨ひ宗戒兩
J18_0562A06: 脈を禀承し化他利生の許可を蒙る文政五年壬午十
J18_0562A07: 九歳の春祖母の病を問はんかために江戸を發し信光
J18_0562A08: 明寺に立譽上人に謁し三月國に着して看護す 文政
J18_0562A09: 七年甲申四月朔日師二十一歳にして先師の命辭する
J18_0562A10: に由なく寺主靈幢退職の後を受け西圓寺に住職し晋
J18_0562A11: 山の式を行ふ師住職の後は專ら身を扶宗護法に委ね
J18_0562A12: 晝夜解行を怠らす又先師に奉侍して自他宗義の肝要
J18_0562A13: 特に大師宗門別開の深義三代相傳の奧旨等を禀承す
J18_0562A14: 此年先師の命を受け西圓寺殿堂の修理を企て十月
J18_0562A15: 國廳の許可を得て起工し文政十一年戊子正月經營の
J18_0562A16: 功を終る文政九年丙戌六月師賜香上人の綸旨を拜受
J18_0562A17: せり 天保六年乙未師三十二歳先師の命に依りて上
J18_0562B18: 京し三月華頂貫主聽譽説行大僧正に就き布薩傳戒を
J18_0562B19: 禀承す次て黑谷山中的門師及黑谷貫主祐譽天從大和
J18_0562B20: 尚に十勝論校訂の事を禀議し共に報恩藏に入り戮力
J18_0562B21: 校訂に從事せしも未た功を終らす之を門公に委託し
J18_0562B22: て歸國し先師を省す天保八年丁酉八月彼岸前先師
J18_0562B23: より元祖大師の小肖像を附囑せらる此聖像は相州塔
J18_0562B24: 峯澄禪上人の作にして曾て勳譽上人之を護持せられ
J18_0562B25: しを老師に授與せらる先師又之を拜受し之を師に授
J18_0562B26: く師歡喜して崇敬護持少時も身を放たす今法藏に鎭
J18_0562B27: 護せるもの是れなり此年師法船菴再修の志を起し之
J18_0562B28: を先師に詢りて翌九年四月功を創め同十一年十二
J18_0562B29: 月諸般の成就を告く 天保十年己亥七月先師病漸く
J18_0562B30: 重く將に寂せんとするに方り師に遺囑して曰我沒後
J18_0562B31: 假令ひ他よりの請あるも他寺院へ轉職せす唯如法に
J18_0562B32: 修行して出離生死の本懷を遂くへしと師之に答へて
J18_0562B33: 十箇年の他請不應を誓ふ七月十三日先師入寂の後其
J18_0562B34: 慈恩を報せん爲七月晦日より八月十一日迄不臥無言

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