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J2760 略伝集 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0550A01: 寬政八年丙辰正月十五日
J18_0550A02: 託阿彌陀佛謹誌
J18_0550A03: 師聖〓により課佛五萬稱を誓修す此年二月十六日よ
J18_0550A04: り五條阪西光寺に於て慈雲律師を拜し圓戒及五戒等
J18_0550A05: を求受す又律師に就き天台大師の色心戒體大師叡空
J18_0550A06: 師資の優劣台淨二家の圓戒の同異等精微の義趣を研
J18_0550A07: 究せり三月三日又律師に從て八齋戒を受く九月廿二
J18_0550A08: 日より大阪上鹽町小松谷の支葊なる妙蓮菴に留錫す
J18_0550A09: 空譽義柳上人の勸により十一月八日晋山の式を行
J18_0550A10: ふ 寬政九年丁巳三月十四日妙蓮菴例月の淨業會を
J18_0550A11: 開闢し嚴密に其規則を定めしか有信の道俗展轉隨喜
J18_0550A12: し入衆歸嚮日を逐て熾盛なりき今其序文及規則を左
J18_0550A13: に揭く
J18_0550A14: 淨業會規則并引
J18_0550A15: 夫れ佛法無量なりといへども底下薄地の凡夫をし
J18_0550A16: て順次に六趣の里を離れ淨土に往生せしむるは唯
J18_0550A17: 念佛の一門に限りて他〓此ことわりあることなし
J18_0550B18: 故に釋尊ひとり此法を名けて難値難信無上の大法
J18_0550B19: と説たまへり其聞かたきに至るや菩薩すら思ひを
J18_0550B20: はるきす其信しかたきにおけるや智者すら閫に立
J18_0550B21: もとほる然るに我等生を末法濁亂の世にうけ三業
J18_0550B22: の不調なるは沙をとはす風よりもあらく篠をみた
J18_0550B23: せる雨よりも駛して生後三途のすもりとならんこ
J18_0550B24: と鏡をかけてあきらけき宿世の契をいかなれはか
J18_0550B25: かる上なき御法に値遇しまたなく信受し奉り次世
J18_0550B26: 往生掌をさして决定せる身となりぬることを思は
J18_0550B27: んとすれば路もたえ語らんとすれは口をつくむか
J18_0550B28: かれは夜につき日にそへて欣ひの色の紅葉すへき
J18_0550B29: も水にえかけるたとしへに墮て止んとする作惡懈
J18_0550B30: 怠は無始より習ふ勢ひつよくすすまんとする厭求
J18_0550B31: 願行は此世よりするうゐうゐしさともすれば理を
J18_0550B32: たに忘れ意馬六塵の野より野にはせ心猿五欲の林
J18_0550B33: より林につたひて口にまかする稱名さへたえかち
J18_0550B34: になりぬるこそ歎のうへのなげき悲のうへのかな

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