浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0548A01: | ありしに未た數月ならずして其功を成す 寬政元年 |
J18_0548A02: | 己酉師年二十五四月上旬本師の命に依り京師北野轉 |
J18_0548A03: | 輪寺に留錫し專ら解行を勵み寬政二年庚戌の春同寺 |
J18_0548A04: | を發し東武下谷安樂寺に唯稱上人を訪ひ法話數月の |
J18_0548A05: | 後縁山塔下辨信和尚の室に移れり和尚は岸師の上足 |
J18_0548A06: | 師の法兄なれは互に蓮宗の深義を講究し切磋の功夫 |
J18_0548A07: | を盡す 寬政三年辛亥師年二十七。十一月某日幡隨 |
J18_0548A08: | 意院貫主潤譽露閑大和尚を拜して五重の秘訣を傳持 |
J18_0548A09: | す翌寬政四年壬子同大和尚に隨て宗戒兩脈及布薩を |
J18_0548A10: | 禀承し三佛大悲の本懷は一向專修念佛なることを領 |
J18_0548A11: | 納し道心彌策勵せり 寬政五年癸丑師二十九歳の春 |
J18_0548A12: | 再辨信寮に寓し悉く餘念餘縁を放下し宗部及倶舍唯 |
J18_0548A13: | 識天台華嚴等を研究し殊に起信論に沈潜して馬鳴の |
J18_0548A14: | 閫奧を窮め其博覽強記なる一山感服せさる者なし |
J18_0548A15: | 時に潮洞和尚師の學識を感し弟子となして法財を委 |
J18_0548A16: | 託せんとし屢懇請す師信公に對する義を思ひて之を |
J18_0548A17: | 斥け急に本師の召あるに託して東武〓辭し上洛して |
J18_0548B18: | 西九條神女町西福寺に留錫し佛定上人義柳上人典壽 |
J18_0548B19: | 和上慈雲和上等に歷隨して宗學日に精しく德行月に |
J18_0548B20: | 進み又有縁の請に應して專修念佛を弘通せらる 寬 |
J18_0548B21: | 政七年乙卯師三十一歳の夏師父の慈容を拜し其心を |
J18_0548B22: | 慰藉せんとて五月廿二日西福寺を發程し六月七日西 |
J18_0548B23: | 圓寺に歸着し岸師に丸山の閑居に謁して其康寧を賀 |
J18_0548B24: | し中井に歸省して父に面し其起居を訪ひ特に出家許 |
J18_0548B25: | 容の慈恩を謝す師尋て大日比に歸り孳孳として本師 |
J18_0548B26: | の慈敎を仰き終南吉水の正流を挹み彌宗學の精蘊を |
J18_0548B27: | 究めらるこれより京帥江戸浪華の間に往來して有縁 |
J18_0548B28: | の衆生を化度せんとの念を起し此年八月廿六日本師 |
J18_0548B29: | の座下を辭し九月七日浪華に着し九日嵯峨稱念寺助 |
J18_0548B30: | 念上人を訪ひ廿日再西福寺に寓す此寺無檀地にして |
J18_0548B31: | 淸閑無事なるを以て回向院隆圓上人西光寺義門律師 |
J18_0548B32: | 敎晨上人等と同學同行時時別行を修し互に策勵せ |
J18_0548B33: | り此年冬紀州和歌山西岸寺俊隆上人の請により道友 |
J18_0548B34: | 定玄上人と共に西岸寺に詣り同月十九日より般舟塲 |