浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0351A01: | はけむべきなり。此三鞭をつねに加へて。遂に寶所 |
J18_0351A02: | にいたるものは。實に出家のかひありといふべし。 |
J18_0351A03: | 又云。世敎にすら。男子は婦人の手に死せずといへ |
J18_0351A04: | り。况や愛欲を斷ぜる出家をや。我たとひいかやう |
J18_0351A05: | の重病をうくとも。尼女の看病人をたのむべから |
J18_0351A06: | ず。ただ弟子等かはるがはる。心を盡して孝養せよ。 |
J18_0351A07: | 我生涯の操行をして。素志を遂しむるは。これただ |
J18_0351A08: | 汝等が任のみと。されば師臨末。およそ百日ばかり |
J18_0351A09: | 病床にふし給ひしかども。ただ弟子等心をつくし |
J18_0351A10: | て。いたはり見あつかひ奉りしかば。本意のごと |
J18_0351A11: | く。その死を全くし給へり。此一事たやすからざる |
J18_0351A12: | ことなり。なべて世間を見るに。大病の看侍は。老 |
J18_0351A13: | 女尼輩にあらざれば。なしがたきものなるに。今師 |
J18_0351A14: | のごときは。禎松年の寒きにあらはるるといふべ |
J18_0351A15: | し。また大察義幢の二弟子。殊に看侍に寢食を廢 |
J18_0351A16: | し。孝志をつくされしなり。隆圓は此年秋七月よ |
J18_0351A17: | り。十一月にいたりて。病ありて。臨末の奉事等閑 |
J18_0351B18: | なりけるを思ふに。不孝の罪を謝し侍るのみ。 |
J18_0351B19: | 師常に云。我沒後荼毘すべからず。ただ一の陶器に |
J18_0351B20: | もりて。淨地にうづむべしと。弟子曰。孤山の智圓 |
J18_0351B21: | 法師。欽山の國一禪師等に習ひ給へるかと。師云。 |
J18_0351B22: | しからず。我先師戒譽和尚を火葬せし時。一夜その |
J18_0351B23: | かたはらにまもりいたりしが。そのやけあがるさ |
J18_0351B24: | ま。みるにしのびざりき。このゆゑに。ただ其まま |
J18_0351B25: | 埋葬せば。他の勞もすくなく。汝等が心もやすかる |
J18_0351B26: | べしと思ふなり。古人にならふて。聞をもとむるに |
J18_0351B27: | はあらずと。 |
J18_0351B28: | 此餘。師が平日の敎誡を知らんと欲せば。必ず蓮門 |
J18_0351B29: | 續住持訓を披くべし。 |
J18_0351B30: | 視聽第四 |
J18_0351B31: | これより後は。弟子等が。見聞の事をあぐ。 |
J18_0351B32: | 師平素。威儀質朴にして。内外日用調度。すべて華 |
J18_0351B33: | 美を好まず。ただあるにまかせてこれを用ひ。口に淡 |
J18_0351B34: | 薄を甘んじて。滋味を嗜まることなし。平日の食物 |