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J2660 無能和尚行業記 宝洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0168A01: すむる媒となすものならし
J18_0168A02: 其讃にいはく
J18_0168A03: 一心歸名阿彌陀佛 二世安樂の御誓願
J18_0168A04: 三心具足の修行者は 四生麁惡の身を捨て
J18_0168A05: 五妙快樂の體をうけ 六通無碍の德をえて
J18_0168A06: 七寶莊嚴微妙の國 八功德水金池中
J18_0168A07: 九品蓮花の上に坐し 十地の願行成就せん
J18_0168A08: いさかへりなん極樂へ ろく道輪廻は魔郷なり
J18_0168A09: はやはや賴め慈父の彌陀 にぶつの間の迷ひ子は
J18_0168A10: ほかにたよらん道もなし へだつる境ひは遠けれと
J18_0168A11: となふる御名を知邊にて ちかくみちびき給ふなり
J18_0168A12: りやくうへなき法なれは ぬるまも心のつまにかけ
J18_0168A13: るい日累夜おこたらず をしへのままに勵むべし
J18_0168A14: わが身ごときの罪人を かならず救ひとらんとて
J18_0168A15: よにこえたてし御ちかひ たのめはすぐに後の世は
J18_0168A16: れんげのうへに化生して そのまま無生の理を悟り
J18_0168A17: つねに見佛聞法し ねんねん佛道增進す
J18_0168B18: ながく不退の位をえ らくはひまなく國きよく
J18_0168B19: むじやう菩提にとく至る うゐのすみかは安からず
J18_0168B20: ゐなのふし原ふすとても のどけきこころ露もなし
J18_0168B21: おそれおののき憂惱して くるしみ常に身にせまる
J18_0168B22: やよよく思へ人ごとに まさに得難き身をうけて
J18_0168B23: けうにかしこき道をきき ふしぎに妙なる縁にあふ
J18_0168B24: このたひ生死を離れずは えて又いつをか待へきそ
J18_0168B25: てあしもをかで勇むべし あすを賴みておこたるな
J18_0168B26: さだめなき世の習ひにて きのふ見し人けふははや
J18_0168B27: ゆめとなり行あはれさは めに見る前のはかなさぞ
J18_0168B28: みづから常なき理りを しづかに思ひ今よりは
J18_0168B29: ゑきなきわざをふり捨て ひびに修行の功をつめ
J18_0168B30: もはや日暮の旅のそら せつなもいそげ息たえは
J18_0168B31: すなはち往て生れなん 京九重の花の臺に
J18_0168B32: 南無阿彌陀佛
J18_0168B33: 無能和尚行業記下
J18_0168B34:

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