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J2660 無能和尚行業記 宝洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0165A01: 歎きつつきのふもけふも吳竹の
J18_0165A02: うきふしことにいとふ世の中
J18_0165A03: はかなくもあたなる花のいろいろに
J18_0165A04: 露も心をそむるものかは
J18_0165A05: かりそめの道に心をよせてたに
J18_0165A06: いそけはおしき月日ならすや
J18_0165A07: 世人薄俗共諍不急之事
J18_0165A08: いそくへき道をはとはて難波江の
J18_0165A09: よしあし事に身をつくす哉
J18_0165A10: 中なかにいとひ捨ましいとはても
J18_0165A11: ついには捨るかりのやとりを
J18_0165A12: 念死念佛
J18_0165A13: たゆみなき羊のあゆみ日につれて
J18_0165A14: せまる影にも南無阿彌陀佛
J18_0165A15: 草庵を結ひて住侍りけるころ
J18_0165A16: 露の身をしはしよせをく草の庵
J18_0165A17: あはれいつれの日まて結はん
J18_0165B18: 遠跡娑婆棲心淨域
J18_0165B19: 心をは寶の池にすましめて
J18_0165B20: あととをさかなゆめの世の中
J18_0165B21: かりそめの契りも今は法のはし
J18_0165B22: またかへり來て西へわたさん
J18_0165B23: 勤行用心
J18_0165B24: 朝な夕なほとけに向ふ度ことに
J18_0165B25: 今をかきりと思ひはけませ
J18_0165B26: 樂天詩大隱住朝市。小隱入丘樊。丘樊太冷
J18_0165B27: 落。朝市太嚚諠。不如作中隱云云この中隱の
J18_0165B28: 風情をしたひてかく
J18_0165B29: 深山へも市へもいらし我はた
J18_0165B30: 身をうき舟の浪にまかせて
J18_0165B31: 厭求ほうし信夫の草庵に移りて住侍るころよみ
J18_0165B32: て遣しける
J18_0165B33: いとへたた夢のうき世のみちのくは
J18_0165B34: しのふかひなきさととしらすや

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