浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0776A01: | 詠じて其うらに書つけたまふ。 |
J17_0776A02: | 消ねただ俤までもうき世には |
J17_0776A03: | のこさしとおもふ水くきのあと |
J17_0776A04: | 此眞影いま現に光明院にあり。右二首のうたはいつ |
J17_0776A05: | くしま道芝記第三之卷にも載たり。 |
J17_0776A06: | ○元祿三庚午年。靑蓮院門主尊證法親王。玉管を握 |
J17_0776A07: | りたまひて光明院といふ額をたまはる。醍醐大納言 |
J17_0776A08: | 冬基卿御添翰ありその所以は冬基卿は年ごろ厭求上 |
J17_0776A09: | 人に歸依したまふかたなり。すなはち念佛安心の書 |
J17_0776A10: | を厭求上人にこひたまふ。實照院尼公の御子なり。 |
J17_0776A11: | ゆへにかねて開山の高德をきこしめしつゐに法親王 |
J17_0776A12: | の高聞にたつすよつてこの擧に及べり。これすなは |
J17_0776A13: | ち開山の高德といひ厭求上人深信のいたすところな |
J17_0776A14: | り。また華降山の額は厭求上人自筆なり。この上人 |
J17_0776A15: | かねて開山の高德をしたはる ゆへに請に應じて光 |
J17_0776A16: | 明院に假住したまふ事七ケ年くはしくはべつでんこれありつゐに諸 |
J17_0776A17: | 檀信のねがひによりて跡を弟子了空上人にゆづり院 |
J17_0776B18: | 主としたまふ。次て素信上人恕信上人了信上人法る |
J17_0776B19: | い相續す。ゆへに勤行等規矩多く厭求上人の餘風な |
J17_0776B20: | り。 |
J17_0776B21: | ○正德元辛卯年。知恩院門主二品大王尊統法親王管 |
J17_0776B22: | 城子をそめて信譽以八上人の六字を大書してたまは |
J17_0776B23: | る。其所以は海譽梁道上人 勅命をかうふり。尊統 |
J17_0776B24: | 法親王の御師範に附せらるるに就て。平日したしく |
J17_0776B25: | 開山の德行を聞しめしたまふによつて此擧におよば |
J17_0776B26: | せらるるものなり。彼梁道上人は義山上人嗣法の弟 |
J17_0776B27: | 子祖嚴上人の法弟湛慧律師の法兄なり。しかれども |
J17_0776B28: | ゆへありて厭求上人と師弟のしたしみあり。ゆへに |
J17_0776B29: | 開山の德行をよくしり。かかる尊慮におよばせたま |
J17_0776B30: | ふ粤に尊統法親王は恭しく護法の高慮厚くあらせら |
J17_0776B31: | れ法親王の御傳は梁道上人著之くはしくは御傳にあり。法親王示寂後は梁道上人依台命小金東漸寺に住職して彼にて寂したまふ |
J17_0776B32: | 大父王靈元院法皇に奏して本山の山門華頂山宸筆の |
J17_0776B33: | 額を請したまふ。また元祖大師そのかみ湛空上人に |
J17_0776B34: | 圓頓戒授與のとき製作したまふ新本戒儀一卷嵯峨二 |