浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0281A01: | は上人にあふて念佛の信をとる誰の人か慈覺大師の |
J17_0281A02: | 御袈裟を相傳せんや南岳大師相承也誰人か帝王の御ため御受 |
J17_0281A03: | 戒の師となるや誰人か法皇の御ため眞影をうつしと |
J17_0281A04: | とめらるるや誰人か他門のため歸敬せらるるや誰人 |
J17_0281A05: | か現身に光を放や是則かしこに彌陀の智用をみかき |
J17_0281A06: | 勢至菩薩とここに勢至をほめて無邊光と申す智惠の |
J17_0281A07: | 光をもちて一切を照か故也上人を譽るに智惠第一と |
J17_0281A08: | 稱す碩德の用をもちて七道をうるほす故也彌陀は勢 |
J17_0281A09: | 至に勅して濟度の使とし善導は上人を遣して順縁の |
J17_0281A10: | 機をととのへ給へりはかりしりぬ十方三世無央數界 |
J17_0281A11: | 有性無性和尚の興世にあひてはしめて五乘齊入のみ |
J17_0281A12: | ちをさとり三界空居四禪八定天王天衆上人の誕生に |
J17_0281A13: | よりて忝五衰退沒の苦をぬきいてむ何況末代惡世の |
J17_0281A14: | 衆生彌陀稱名の一行によりて悉往生の素懷をとくる |
J17_0281A15: | 事源空上人傳説興行の故なり仍未來弘通のために錄 |
J17_0281A16: | 之又上人御沒後に歸依いよいよ盛にして明禪法印は |
J17_0281A17: | 偏に上人勸化のこと葉を信して臨終の時政信上人を |
J17_0281B18: | 善知識として極重惡人無他方便の四句の文を唱へし |
J17_0281B19: | め念佛祈て往生をとけらると云又沙彌隨蓮は上人の |
J17_0281B20: | 配所へ御供したりしものなり出家ののち常に上人の |
J17_0281B21: | 御坊へ參りけりそのあひたに諸人のまいりたるにむ |
J17_0281B22: | かふことに常におほせられて云念佛はたた樣なきをも |
J17_0281B23: | て樣とする也只常に念佛の行をもちて詮とすへしと |
J17_0281B24: | 云隨蓮偏に此仰の旨を信して二心なく念佛を申けり |
J17_0281B25: | 上人御往生の後は彌念佛のほかすこしも餘念なくて |
J17_0281B26: | 三箇年をへける程に世間の念佛者共いかに念佛申と |
J17_0281B27: | も學問して三心をしらすは往生すへからすと云爰に |
J17_0281B28: | 隨蓮その人にむきて云故上人の御房は念佛は樣なき |
J17_0281B29: | をもて樣とす只偏に佛語を信して念佛すれは必往生 |
J17_0281B30: | するなりとて全三心の事をもおほせられさりきと申 |
J17_0281B31: | せは彼仁の云それは一切こころうましきもののため |
J17_0281B32: | に方便して仰られけるなり御存知の旨とて經釋の文 |
J17_0281B33: | を少少ゆゆしけに申聞せけれは隨蓮か心に誠にさも |
J17_0281B34: | やありけんと聊疑心をおこして誰人にか此事をたつ |