浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0282A01: | ね申へきと思て一兩月の間此事心にかかりて念佛も |
J17_0282A02: | 申されすして過る程に或夜の夢に法勝寺の西門をさ |
J17_0282A03: | し入てみれは池の中にやうやうの蓮華ひらけてよに |
J17_0282A04: | めてたかりけれは西の廊のかたへあゆみよりてみあ |
J17_0282A05: | けたれは僧徒あまたならひゐて淨土の法門談らせらる |
J17_0282A06: | るを隨蓮きた橋にのほりあかりてみれは故上人の御 |
J17_0282A07: | 房北なる座に南むきにましますと隨蓮みつけまいら |
J17_0282A08: | せてかしこまるに上人隨蓮を御覽してまちかくまい |
J17_0282A09: | れとめしけれは御かたはらにまいりぬしかるに隨蓮 |
J17_0282A10: | か存する旨いまた申ささるさきに上人おほせられて |
J17_0282A11: | 云汝この程心におもひなけく事ありゆめゆめなけく |
J17_0282A12: | へからすと云此事一切に人にも申さす如何にして知 |
J17_0282A13: | 食たるにかと思なから上件の樣を申けれは上人仰に |
J17_0282A14: | 云縱若僻事を云ものありてあの池なる蓮花を蓮花に |
J17_0282A15: | はあらす梅そ櫻そといはむをは汝はその定に蓮花に |
J17_0282A16: | はあらさりけりと思はんするか隨蓮申云現に蓮花に |
J17_0282A17: | 候はんものをはいかに人申候ともいかか信候へきと |
J17_0282B18: | 云上人の給はく念佛の業もみなみなかくの如し源空 |
J17_0282B19: | か汝に念佛して往生する事はうたかひなしといひし |
J17_0282B20: | ことを信したるは蓮花蓮花と思はんか如しふかく信 |
J17_0282B21: | して念佛を申へきなり惡儀邪義の見を梅櫻をはゆめ |
J17_0282B22: | ゆめ信すへからすと仰事ありと見て夢さめぬ其時隨 |
J17_0282B23: | 蓮むかしの御詞を深く信してすこしのふしんもなし |
J17_0282B24: | 日來の疑心のこりなく散し畢て二心なく念佛して終 |
J17_0282B25: | に往生をとけ畢 |
J17_0282B26: | 隨蓮夢境の圖 |