浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0270A01: | つり雪月花を見る人は西樓に目をかけ琴詩酒のとも |
J17_0270A02: | からは西の枝の梨子ををる是みな彌陀をあかめさる |
J17_0270A03: | をは瑕瑾とし念珠をくらさるをは耻辱とす爰をもて |
J17_0270A04: | 花族遊妾といへとも念佛せさるをはおとしめ乞匃非 |
J17_0270A05: | 人といへとも念佛するをはもてなすかるかゆへに八 |
J17_0270A06: | 功德池のうへには念佛のはちすの池にみち三尊來迎 |
J17_0270A07: | の砌には紫臺をさしをくひまなししかれは我等か念 |
J17_0270A08: | 佛せさるは彼池の荒廢なり我等か欣求せさるは此國 |
J17_0270A09: | のうみ人也國のにきはひ佛のたのしみ念佛をもちて |
J17_0270A10: | 本とす人のねかひ我かのそみ念佛をもちてさきとす |
J17_0270A11: | 仍當座の愚昧公請につかふまつりてかへる夜は念佛 |
J17_0270A12: | を唱て枕とし私宅を出てわしるひま極樂を念して車 |
J17_0270A13: | をはすこれ上人の敎誡過去の宿善にあらすやとて鼻 |
J17_0270A14: | をかみこゑをむせひ舌をまきてととこほるきさみ法 |
J17_0270A15: | 主なみたをなかし聽衆袖をしほることことく念佛門 |
J17_0270A16: | になひきてしかしなから上人のすすめにかなふ |
J17_0270A17: | 一切經の寄與を迎える圖 |
J17_0270B18: | さて住侶は十餘人面面に上人の興隆を悅て一山のた |
J17_0270B19: | め萬代のかためいかてかその廣恩を報せむと思へり |
J17_0270B20: | むかし戒成皇子金泥の大般若の供養のみきりに山上 |
J17_0270B21: | の草木ことことくなひく南なるは北にふし西なるは |
J17_0270B22: | 東になみよりしかことく西基のまついま西谷に侍り |
J17_0270B23: | その谷を上人御經廻のあひた廻向したてまつりて菜 |
J17_0270B24: | つみ水くむわつらひなくこのみをひろいつま木をこ |
J17_0270B25: | るたよりあるへきよし申あはせけるにいくほとなく |
J17_0270B26: | して歸京のよしきこへければ一山なこりをおしみて |
J17_0270B27: | 九重の雲にをくりたてまつる |
J17_0270B28: | (一切經開題供養の圖) |
J17_0270B29: | 源空上人一念停止の書狀そへたり聖覺法印の書狀當 |
J17_0270B30: | 世念佛門におもむく行人等の中におほくもて無智誑 |
J17_0270B31: | 惑輩有いまた一宗の廢立をしらす一法の名目に及は |
J17_0270B32: | す心に道心なく身に利養をもとむ是によりて恣に妄 |
J17_0270B33: | 語をかまへて諸人を迷惑す偏に渡世のはかりことの |
J17_0270B34: | ためにしてまたく來世の身をかへりみすかたましく |