浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0265A01: | 上人小松殿に移り殿下と對坐の圖 |
J17_0265A02: | 元久三年七月よし水をいてて小松殿にうつりて明月 |
J17_0265A03: | を詠し給けるに權律師隆寬小松殿に參向の時上人御 |
J17_0265A04: | 堂のうしろとに出むかひて一卷の書を隆寬律師のむ |
J17_0265A05: | ねのあひたにさしいれたまふ月輪殿の仰によりてえ |
J17_0265A06: | らふところの選擇集これなり |
J17_0265A07: | 選擇集授與の圖 |
J17_0265A08: | 建永二年丁卯二月廿七日還俗の姓名の春源元彥配所土 |
J17_0265A09: | 佐國に侍りけれとも月輪禪定殿下の御沙汰として法 |
J17_0265A10: | 性寺の小御堂に逗留をなして三月十六日都を出給ふ |
J17_0265A11: | しなのの國角はりの成阿彌陀佛沙彌隨蓮力者の棟梁 |
J17_0265A12: | として惣して我もわれもと參勤の人びと六十余人なり |
J17_0265A13: | この次第を見るに人人なけきかなしみ侍けれはかれ |
J17_0265A14: | らをいさめんかために驛路はこれ大聖のゆくところ |
J17_0265A15: | なり漢には一行阿闍梨日本には役行者謫所は又權化 |
J17_0265A16: | の栖砌なり震旦には白樂天我朝には菅丞相なり在纒 |
J17_0265A17: | 出纒みな火宅なり眞諦俗諦しかしながら水驛なりこ |
J17_0265B18: | こに角はり俗性もいやしからす王家をまほり朝敵を |
J17_0265B19: | とりひしく伊州の玄孫なれとも本師上人に隨て又奴 |
J17_0265B20: | となり僕となれりことさらちからをつくして御こ |
J17_0265B21: | しをかく菜つみ水くむ役をいとはす身をすててつ |
J17_0265B22: | かへむとす爰に一人の弟子に對して一向專念の義を |
J17_0265B23: | のへ給西阿彌陀佛といふ弟子推參していはく如是の |
J17_0265B24: | 御義ゆめゆめあるへからす候をのをの御返事を申さ |
J17_0265B25: | しめ給へからすと云云上人の給はく汝經釋の文をみ |
J17_0265B26: | すや西阿かいはく經釋の文はしかりといへとも世間 |
J17_0265B27: | の機嫌を存するはかりなり上人の給はく我首をきら |
J17_0265B28: | るとも此事いはすはあるへからすと云云御氣色もと |
J17_0265B29: | も至誠なり見奉る人人なみたをなかして隨喜す時に |
J17_0265B30: | 信空上人ひそかに啓していはく衰邁の身をもて遠境 |
J17_0265B31: | のたひに出給ふは師といきなから別離すあひさる事 |
J17_0265B32: | いくはくそ各各天の一座にあり山海へたてまたなか |
J17_0265B33: | し音容ともにいまにかきれり再會なむそしるへき又 |
J17_0265B34: | うれうらくは師所犯しなすてに流刑の宣を蒙れりあ |