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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0264A01: 頭光顯現の圖
J17_0264A02: 上人はしめは戒をとき人にさつけ後には敎をひろめ
J17_0264A03: て信をなし給ふ日域におきては無畏をほとこす觀自
J17_0264A04: 在王の蒼天をてらすかことし月輪にして光明をしめ
J17_0264A05: すしりぬ得大勢至の白毫なるへしといふ事を諸佛菩
J17_0264A06: 薩の大悲利生おほくましませとも安立世間のはしめ
J17_0264A07: より劫末壞劫のすへまてに日月の光にふれさる有情
J17_0264A08: 非情あるへからすこのゆへにいさなきいさなみのみ
J17_0264A09: こと觀音勢至の垂迹日月としてよをてらしまします
J17_0264A10: 又二菩薩の化をほとこして九品蓮臺をひらき給末代
J17_0264A11: なりといへとも誰人かうたかひをなさむあふひて信
J17_0264A12: すへし如是善因しからしめ業報これあらたなるころ
J17_0264A13: に南北の碩德顯密の法燈あるひは我宗を謗すと號し
J17_0264A14: あるひは聖道をさまたくと稱して事を左右によせて
J17_0264A15: とかを縱橫にもとむ源空か門弟等不思儀をしめして
J17_0264A16: とかを大師にをほせて遠流に處せらる凡往生極樂の
J17_0264A17: みちまちまちなるあひた名號の一門をひらきてよに
J17_0264B18: したかひてひろめ機にかふらしめてさつくみつから
J17_0264B19: 邪義をかまへてもて師説と號するきさみ予か一身に
J17_0264B20: おほせてはかるに萬里の浪にたたようへしたたし此
J17_0264B21: 事をいたむにはあらす昔敎主釋尊は因行のとき檀施
J17_0264B22: のあまり父の大王にいましめられて幽山にこめられ
J17_0264B23: 給しかともその心さしこりすしてますます修し給し
J17_0264B24: かは彼山を釋迦山と號して遂に正覺のにはとなりに
J17_0264B25: けり忍世一人衆生を度せさらむや諸佛菩薩またまた
J17_0264B26: かくのことしさらにうらむる所なしあへてなけく事
J17_0264B27: なかれそもそも縁は順逆にわたる引接人をきらはす
J17_0264B28: 來迎に前後あり遲疾は人の心なるへし文に云佛告阿
J17_0264B29: 難汝好持是語持是語者即是持無量壽佛名上人和して
J17_0264B30: いはく名號をきくといふともこれを信せすはきかさ
J17_0264B31: るかことし是を信するといふ共となへすは信せさる
J17_0264B32: かことし唯常に念すへしと云云かかるほとに小松殿
J17_0264B33: へうつり給に禪定殿下おほきにかなしみなけきまし
J17_0264B34: ます

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