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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0262A01: 佛弘行によりて餘敎滅盡の條戯言歟狂説歟いまた是
J17_0262A02: 非をわきまへすもしこの沙汰熾ならば念佛の行にお
J17_0262A03: きて一時に失隱すべし因果をわきまへ患苦をかなし
J17_0262A04: む人あに傷嗟せさらむや寧悲泣せさらむや爰に小僧
J17_0262A05: 行年のむかしより衰暮のいまにいたるまて自行おろ
J17_0262A06: かなりといへとも本願をたのむ罪業おもしといへと
J17_0262A07: も往生をねかふにものうからすおこたらすして四十
J17_0262A08: 余廻の星霜ををくるいよいよもとめいよいよすすめ
J17_0262A09: て數百萬遍の佛號をとなふ頃年よりこのかた病せま
J17_0262A10: り命もろくして黄泉に歸せむ事ちかきにあり淨土の
J17_0262A11: 敎跡このときにあたりて滅亡せむとこれを見是を聞
J17_0262A12: ていかてかしのはむ三尺のあきのしもきもをさす一
J17_0262A13: 寸の燈むねをこかす天にあふきて嗚咽し地をたたき
J17_0262A14: て愁苦すいかに云や上人小僧にをきて出家の戒師た
J17_0262A15: り念佛の先達たり歸依これふかし尊崇尤切也しかる
J17_0262A16: をつみなくして濫刑をまねきつとめありて重科に處
J17_0262A17: せられは法のためには身命をおしむへからす小僧か
J17_0262B18: はりてつみをうくへしよて師範のとかをすくはむと
J17_0262B19: おもふをもて淨土の敎をまほらむとおもふおほよそ
J17_0262B20: その佛道修行の人自他ともに罪業をかへり見へしし
J17_0262B21: かるをあなかちに諮諍隨事の僞論を訛していよいよ
J17_0262B22: 無明迷理の障に墮せむ事いたましき哉やかなしきか
J17_0262B23: なやこう學侶の心あらむ理に伏て執を變し法に優し
J17_0262B24: てつみをなためよならくのみ死罪云云
J17_0262B25: うやまて申十一月十三日專修念佛沙門圓昭前大僧正
J17_0262B26: 御房
J17_0262B27: 上人、圓昭對坐の圖

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