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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0259A01: おそる一には衆恩をよろこふおそるるところは貧道
J17_0259A02: か身をもて忽に山洛のいきとをりに及む事謗法の名
J17_0259A03: をけちてなかく花夷のそしりをやめむ事若衆徒の糺
J17_0259A04: 斷にあらすはいかてか貧道か愁歎をやすめむやおほ
J17_0259A05: よそ彌陁の本願にいはく唯除五逆誹謗正法と云云
J17_0259A06: 佛をすすむるともからいかてか正法を謗せむ又惠心
J17_0259A07: 要集には一實の道をききて普賢の願海に入と云云
J17_0259A08: 土をねかふたくひあに妙法をすてむや就中源空念佛
J17_0259A09: の餘暇にあたりて天台の敎釋をひらきて信心を玉泉
J17_0259A10: の流にこらし渴仰を銀池の風にいたす舊執なを存す
J17_0259A11: 本心なんそ忘む唯冥鑒をたのむたた衆察をあふくた
J17_0259A12: たし老後遁世のともから愚昧出家のたくひあるひは
J17_0259A13: 草庵に入てかみそり或は松室にのそみて心さしをい
J17_0259A14: ふつゐに極樂をもて所期とすへし念佛をもちて所行
J17_0259A15: とすへきよし時時もて説諫す是則よはひをとろへて
J17_0259A16: 研精にたへさるあひた暫く難解難入の門を出心みに
J17_0259A17: 易行易道をしめすなり佛智猶方便をまうけ給ふ凡愚
J17_0259B18: あに斟酌なからむやあえて敎の是非を存するにあら
J17_0259B19: すひとへに機の堪否を思ふこの條もし法滅の縁たる
J17_0259B20: へくは向後よろしく停止にしたかふへし愚朦ひそか
J17_0259B21: にまとへり衆斷よろしくさたむへしいにしへより化
J17_0259B22: 導をこのます天性弘敎をもはらにせすこのほかに僻
J17_0259B23: 説をもて弘通し虚誕をもちて披露せはもとも糺斷あ
J17_0259B24: るへし尤炳誡あるへしのそむ所なりねかふ所よし此
J17_0259B25: 等の子細先年沙汰のとき起請文を進しおはりぬ又其
J17_0259B26: 後今に變せすかさねて陳するにあたはすといへとも
J17_0259B27: 嚴誡すてに重疊のあひた誓狀また再三かみくだむの
J17_0259B28: 子細一事一言虚誕をくはへ會釋をまうけは毎日七萬
J17_0259B29: 遍の念佛その利をうしなひて三途に墮在して現當二
J17_0259B30: 世の依身常重苦にしつみてなかく楚毒をうけむふし
J17_0259B31: てこふ當寺の諸尊滿山の護法證明知見し給へ源空う
J17_0259B32: やまて申す元久元年十一月十三日源空敬白御判在
J17_0259B33: 九條禪定殿下大原の大僧正顯眞におくらるる自筆の
J17_0259B34: 御消息を被副進其詞に云念佛弘行の間の事源空上人

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