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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0257A01: て云抑念佛誹謗のもの地獄におつへしとはいつれの
J17_0257A02: 經にとかれて侍やらむと上人答云大佛頂經説これな
J17_0257A03: 云云又件の僧ふくめむをしのけて手を合せて後生
J17_0257A04: たすけさせ給へ上人とてあふらくらへ入たてまつる
J17_0257A05: それよりこのかた南都北嶺しかしなから淨土の敎に
J17_0257A06: 歸し念佛せすといふ事なし又當寺の古德の中に兼夜
J17_0257A07: 靈夢を感する事ありけるあひた件の次第さきたちて
J17_0257A08: 披露し侍けれはいよいよ歸依をなし侍けれとそ申侍
J17_0257A09: ける
J17_0257A10: 東大寺説法の圖
J17_0257A11: 無品親王靜忠御所勞の時門徒の高僧共大般若經轉讀
J17_0257A12: したてまつりをのをの祈請申されけれとも更に御平
J17_0257A13: 愈なかりけれは上人を招請したてまつりて臨終の次
J17_0257A14: 第とも御尋ありける令旨にいはく如何にしてか今度
J17_0257A15: 生死をはなれ侍るへき後生たすけさせ給へと上人御
J17_0257A16: 返事にいはく往生極樂の御願御念佛にはしかす候ま
J17_0257A17: さしく光明遍照十方世界念佛衆生攝取不捨と説かれ
J17_0257B18: 侍りと其後御念佛をこたらすして御臨終正念にてお
J17_0257B19: はらせ給き大般若衆には僧正行舜僧正公胤僧正賢實
J17_0257B20: 座主顯眞法眼圓豪法印遺嚴法印譽觀等也
J17_0257B21: 大般若轉讀。臨終問答の圖
J17_0257B22: 上人自筆の記に云生年六十有六建久九年正月一日や
J17_0257B23: まももの法橋敎慶かもとより歸て後未申の時はかり
J17_0257B24: 恒例の正月七日念佛是を始行一日明相すこしく現す
J17_0257B25: 例よりもあきらかなりと云云二日水想觀自然成就す
J17_0257B26: 云云惣て念佛七ケ日のうち地想觀の中に瑠瑠の相
J17_0257B27: 少分これを見る二月四日のあした地分明に現すと
J17_0257B28: 云六日後夜に瑠璃の宮殿の現す七日の朝かさねて又
J17_0257B29: 現す則この宮殿をもてあらはれてその相現すすへて
J17_0257B30: 水想地想寶樹寶池寶殿の五觀はしめて正月一日より
J17_0257B31: 二月七日にいたるまて三十七ケ日のあひた毎日七萬
J17_0257B32: 返念佛不退にこれをつとむ是によりてこれらの相現
J17_0257B33: すと云云又別傳に云紫雲廣大にしてあまねく日本國
J17_0257B34: におほへり雲中より無量の廣大の光を出す白光の中

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