浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0253A01: | と思ひつるを夢にしめし給へるへしこの上人は機を |
J17_0253A02: | しり時をしりたる聖にてましける病人の樣ははしめ |
J17_0253A03: | には柑子橘梨子ていのものを食すれ共はてにはそれ |
J17_0253A04: | もととまりぬ後にはうきうきをもて廅をうるをす |
J17_0253A05: | はかりに命をひかへて侍なりこの樣に一向に念佛を |
J17_0253A06: | 勸られたるこれにたかはす五濁濫漫の世には佛の利 |
J17_0253A07: | 益も次第に减すこの頃はあまりに世くたりて我等は |
J17_0253A08: | 重病のものの如し三論法相の柑子たちはなもくはれ |
J17_0253A09: | す眞言止觀の梨子もくはれねは念佛三昧のうきうき |
J17_0253A10: | にして生死を出へきなりけりとて上人に參て懺悔し |
J17_0253A11: | 專修念佛門に入給にけり |
J17_0253A12: | 明遍感夢の圖 |
J17_0253A13: | またある時明遍僧都善光寺參詣のついてに小松殿の |
J17_0253A14: | 坊に參して上人に問て云末代惡世の罪濁の我等いか |
J17_0253A15: | にして生死をはなれ侍へきや上人答云彌陀の名號を |
J17_0253A16: | 稱して淨土に往生をするこれをもて其肝心とするな |
J17_0253A17: | りと明遍愚案如此信心を決定せむかためにかさねて |
J17_0253B18: | 此問をいたす也そもそも念佛の時心の散亂するをは |
J17_0253B19: | 如何し侍へきや上人の給く欲界の散地に生をうけた |
J17_0253B20: | るものの心あに散亂せさらむや其條は源空も力をよ |
J17_0253B21: | はす唯心は散亂すれとも口に名號を稱すれは佛の願 |
J17_0253B22: | 力に乘して往生疑なし所詮唯念佛の功をつむへき也 |
J17_0253B23: | 明遍悅て則退出後に上人の給はくあなことことしの御 |
J17_0253B24: | 房や生得の目鼻を取捨るやあると云云 |
J17_0253B25: | 明遍小松谷往問の圖 |