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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0252A01: 靜嚴法印覺什僧都淨然法印仙基律師等の外妙覺寺上
J17_0252A02: 人菩提山の藏人入道佛心長樂寺定蓮坊八坂の大和入
J17_0252A03: 道見佛松林院の淸淨房さくらもとの究法房つふさな
J17_0252A04: る數三百餘人なりその時上人淨土宗義理念佛の功德
J17_0252A05: 彌陀本願の旨を明にこそ説給ふにいひくちとさため
J17_0252A06: たる本生房默然として信伏しをはりぬ集會の人人こ
J17_0252A07: とことく歡喜の涙をなかしひとへに歸伏す法藏比丘
J17_0252A08: のむかしより彌陀如來の今に至るまて本願の趣往生
J17_0252A09: の子細くらからす是をとき給とき三百餘人一人とし
J17_0252A10: て疑ふ事なし人人虚空にむかへるか如し言語を出す
J17_0252A11: 人なし碩德達ほめて云かたちを見れは源空上人まこ
J17_0252A12: とは彌陀如來の應現かとうたかふ座主みつから香爐
J17_0252A13: をとりて持佛堂にして旋遶行道して高聲念佛を唱へ
J17_0252A14: 給ふに南北の明將西土の敎に歸し老若の諸人心中の
J17_0252A15: まことをこらしてをのをの異口同音に三日三夜の間
J17_0252A16: たゆることなく高聲念佛す座主一の大願をおこし給へ
J17_0252A17: り此寺に五の坊をたて一向專念の行を相續せむ稱名
J17_0252B18: のほかにさらに餘行をましへす一度はしめてよりこ
J17_0252B19: のかた今に退轉せす此門に尋入て後に妹の尼御前を
J17_0252B20: すすめむかために念佛勸進の消息といへる是也湛歟
J17_0252B21: 上人の發起にて來迎院勝林院等に不斷念佛をはしめ
J17_0252B22: らる是よりこのかた洛中邊土處處の道場に修し勤さ
J17_0252B23: る所なし大佛の上人一の意樂をおこして云此國の道
J17_0252B24: 俗閻魔宮にひさまつかむとき交名をとはれは其時佛
J17_0252B25: 名を唱へしめむかためにあみた佛をまつ我名をは南
J17_0252B26: 無阿彌陀佛云云我朝に阿彌陀佛名の流布する事は此
J17_0252B27: 時よりはしまれり
J17_0252B28: 大原談義行道念佛の圖
J17_0252B29: 高野の明遍僧都上人御造の選擇集を見てよき文にて
J17_0252B30: 侍れとも偏執なる邊ありと云云其後夢に見給天王寺
J17_0252B31: の西門に病者かすもしらすなやみふせり一人の聖あ
J17_0252B32: りて鉢にかゆを入て貝をもちて病人の口口ことにい
J17_0252B33: る誰人そと問へはある人答云法然上人也といふと見
J17_0252B34: てさめぬ僧都おもはくわれは選擇集を偏執の文なり

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