浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0251A01: | 朝臣來問並重源來謁の圖 |
J17_0251A02: | 文治二年の比天台顯眞座主の御許より使者を法然上 |
J17_0251A03: | 人へつかはされて云登山の次に必見參をとけて申承 |
J17_0251A04: | へき事侍り音信せしめ給へと仍坂本にいたるよしし |
J17_0251A05: | めす座主くたりて對面せしめてとて云今度いかてか |
J17_0251A06: | 生死を解脱し侍へき答云何樣にも御斗にはすくへか |
J17_0251A07: | らす又云まことにしか也但先達におはしませはもし思 |
J17_0251A08: | ひ定給へる旨あらはしめし給へその時自身のために |
J17_0251A09: | は聊思ひ定たるむね侍りたたはやく往生極樂をとけ |
J17_0251A10: | むと也又云順次往生とけかたきによて此尋をいたす |
J17_0251A11: | いかかやすく往生をとけむや答云成佛はかたしとい |
J17_0251A12: | へとも往生はえやすし道綽善導の御心によらは佛の |
J17_0251A13: | 本願をあふひて強縁とするか故に凡夫淨土に生すと |
J17_0251A14: | 云云其後さらに言説なくして上人歸給ひて後に座主 |
J17_0251A15: | の御詞に云法然房は智惠深遠なりといへとも聊偏執 |
J17_0251A16: | のとかありと云云又人來て是をかたるわかしらさる |
J17_0251A17: | こといふには必疑心をおこすなり座主此事を聞てまこ |
J17_0251B18: | とにしか也と云くわれ顯密の敎におきて稽古をつむ |
J17_0251B19: | といへとも併名利のためにて淨土をこころさささり |
J17_0251B20: | けりかるかゆへに道綽善導の釋をうかかはす法然房 |
J17_0251B21: | にあらすは誰人かかくのことき事をいはむ此こと葉を |
J17_0251B22: | はちて大原に隱居て百日のほと淨土の章疏を見給へ |
J17_0251B23: | りしかうしてのちにわれすてに淨土の法門をみたて |
J17_0251B24: | 侍り來臨し給へ談したてまつるへしとて座主かねて |
J17_0251B25: | 只我一人聽聞すへきにあらす處處の智者請しあつめ |
J17_0251B26: | んとさためて大原龍禪寺に集會して後法然上人を啒 |
J17_0251B27: | 請するに左右なく來給へり喜悅きはまりなし上人の |
J17_0251B28: | 御方には東大寺の上人ゐなかれ給へり座主の御かた |
J17_0251B29: | には光明山の僧都明遍東大寺三論宗の長者なり侍從 |
J17_0251B30: | 已講貞慶笠置の解脱房なり印西上人大原本生房湛歟 |
J17_0251B31: | この人人をはいひくちにさためらる嵯峨の往生院の |
J17_0251B32: | 念佛房天台宗の人なり大原の來迎院の明定坊蓮慶天 |
J17_0251B33: | 台宗の人也蓮契上人弟子十餘人山門久住の人人には |
J17_0251B34: | 法印大僧都智海法印權大僧都證眞共に天台の碩學也 |