浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J17_0246A01: | (童兒入洛殿下邂逅の圖) |
J17_0246A02: | はしめて登山の時ひさしの得業觀覺か狀云進上大聖 |
J17_0246A03: | 文殊の像一體天養二年乙丑月日觀覺か上西塔北谷持 |
J17_0246A04: | 法房の禪下源光この消息を披閲して文殊の像を相た |
J17_0246A05: | つぬるところに生十三の少人はかりをさきにたてて |
J17_0246A06: | のほるよて奇異の思に住して一文をさつくるに十義 |
J17_0246A07: | をさとる次第誠にただ人にあらす |
J17_0246A08: | 登山。源光對面の圖 |
J17_0246A09: | 源光の云われは是愚鈍の淺智也此奇童の提撕にたら |
J17_0246A10: | すすへからく業を碩學にうけて圓宗の義をきはむへ |
J17_0246A11: | しとの給て則功德院の阿闍梨はあはたの關白四代の |
J17_0246A12: | うち三河權守重兼か嫡男少納言資隆朝臣の長兄隆覺 |
J17_0246A13: | 律師伯父皇覺法橋の弟子一寺の名匠緇徒の龍象なり |
J17_0246A14: | 闍梨この兒の器量𮂺群にて天下の法燈たるへき事を |
J17_0246A15: | 悅て殊愛翫す奇童おしへをうけてしるところ日日に |
J17_0246A16: | おほしつゐに久安三年丁卯中冬に生年十五にして登 |
J17_0246A17: | 壇受戒十六歳の春初て本書をひらきて夜を日につき |
J17_0246B18: | ももをさしねふりをわすれて十八歳の秋に至るまて |
J17_0246B19: | 三箇年の籠居ををくりて六十卷の披覽をきはむ惠解 |
J17_0246B20: | 天性にしてをとをと師の授にこへたり闍梨いよいよ |
J17_0246B21: | 感嘆して云まけて講説をつとめまさに大業をとけて |
J17_0246B22: | 圓宗の棟梁たるへしと度度念比にすすむれともさら |
J17_0246B23: | に承諾のこと葉なくして忽に遁世の色有師此こころ |
J17_0246B24: | さしの深き事を知て云汝しからは黑谷に住して慈眼 |
J17_0246B25: | 坊を師とせよ彼慈眼房叡空眞言と大乘律とにをきて |
J17_0246B26: | は當時たくひなき明匠なりといひて則あひ具して叡 |
J17_0246B27: | 空上人の室にいたりぬつふさに彼素意をのふ叡空聞 |
J17_0246B28: | て隨喜す |
J17_0246B29: | 剃髮の圖 |
J17_0246B30: | 件の阿闍梨自身の分際をはからふに輙此たひ生死を |
J17_0246B31: | いつへからす若度度生をかへは隔生即忘の故に定て |
J17_0246B32: | 佛法を忘れなむ歟しかし長命の報をうけて慈尊の出 |
J17_0246B33: | 世にあひたてまつらむと思ひて命なかきものをかむ |
J17_0246B34: | かふるに鬼神よりも虵道はまされりとて虵にならむ |