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J2420 法然上人伝絵詞 琳阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0241A01: 卷一
J17_0241A02:
J17_0241A03: 盖以三世におほく佛出給ひて若干衆生をすくひまし
J17_0241A04: ます賢劫の千佛第四に南州中印度に淨飯王の御宇癸
J17_0241A05: 丑七月十五日にきさきの夢に金色の天子白馬に乘て
J17_0241A06: 右の脇に入給と見て次年甲寅四月八日佛出胎のとき
J17_0241A07: 寶蓮御あしをうけて七步を行し給て唱て云天上天下
J17_0241A08: 唯我獨尊三界皆苦我當安足と震旦には周昭王日本に
J17_0241A09: は鸕鴳草葺不合の御こと八十三萬四千三十六年甲寅
J17_0241A10: に相當ふたたひ往事をかへりみれは悉達太子十九に
J17_0241A11: して城をこへ三十にして成道し給て一代五時の説法
J17_0241A12: し給ける事は聞ものはおほけれとも達するものはす
J17_0241A13: くなしつたふるものはおほけれ共さとるものはまれ
J17_0241A14: なり此ゆへに末代の我等かために阿難唱導して復説
J17_0241A15: せしむるに相好あらたに如來のことし四辨八音鮮にし
J17_0241A16: て辨泉なかれみなきり五百の羅漢筆をそめて一點を
J17_0241A17: おとさす記し給へるを正法千年五天竺に盛にして尸
J17_0241B18: 那國には漢の明帝に摩騰迦竺法蘭優陀演王宮に現し
J17_0241B19: 給し白Gの佛像をむかへたてまつり給に佛像大光明
J17_0241B20: を放給き漢の永平七年甲申にあたれり同十年丁亥白
J17_0241B21: 馬寺をたてられそれよりこのかた四百八十餘歳を過
J17_0241B22: て本朝の 欽明天皇の御時むまやとの王子四天王寺
J17_0241B23: を建立し給へりそののち 聖武天皇東大寺を建立し
J17_0241B24: 給て佛法興隆すあたかも在世にことならすして良久
J17_0241B25: しくなりにけり如來滅後二千八十年人皇七十五代
J17_0241B26: 崇德院の御宇に父美作國久米の押領使漆間朝臣時國
J17_0241B27: 母秦氏子なき事をうれへて夫妻心をひとつにしてつ
J17_0241B28: ねに佛神に祈る妻の夢に剃刀をのむと見てはらみぬ
J17_0241B29: 夢みるところをもつて夫にかたる夫のいはく汝かは
J17_0241B30: らめる子さためて男子にて一朝の戒師たるへき表事
J17_0241B31: 也今よりこのかたその母ひとへに佛法に歸して出胎
J17_0241B32: の時にいたるまて葷腥ものをくはす長承二年癸丑四
J17_0241B33: 月七日午正中におほへすして誕生するとき二のはた
J17_0241B34: 天よりふる奇異の瑞相也權化の再誕なりみるものた

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