浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0230A01: | 山へまかりて。遺骨を頭にかけて上洛し。吉水の上 |
J17_0230A02: | の山に墳墓をつきたり。但馬宮の御夢相に。法然上 |
J17_0230A03: | 人。隆寬律師は互に師弟となりて。ともに利他をた |
J17_0230A04: | すけたまふ。淨土にして律師は師範。上人は弟子。 |
J17_0230A05: | 娑婆にして上人は師範。律師は弟子なりとぞ御覽ぜ |
J17_0230A06: | られける。互爲主伴。同大權化現。ゆへあるもの |
J17_0230A07: | 歟。 |
J17_0230A08: | 於粟生奉荼毗事 |
J17_0230A09: | 上人の御遺骸は。翌年嘉祿三年十二月廿九日改元安貞二年に當り正月廿五日 |
J17_0230A10: | 曉。更に廣隆寺より西山の粟生今光明寺是なりに迎へ奉て。 |
J17_0230A11: | 信空上人。覺阿彌陀佛。此人びとを始として。門弟 |
J17_0230A12: | 等一所に來會して荼毗し奉るに。種種の奇特どもあ |
J17_0230A13: | り。靈雲空にみち。異香庭にかほる。彌往生の望を |
J17_0230A14: | なし。ますます欣求の思ふかし。眞影をうつして。 |
J17_0230A15: | 遠忌を修する門門戸戸に。誰の人か三五夜中の光を |
J17_0230A16: | 惜まざる。禮奠を設て。月忌をいとなむ。在在所所 |
J17_0230A17: | にいづれの族か。六八弘誓の雲をのぞまざらむや。 |
J17_0230B18: | 法然上人傳記卷第九下 |
J17_0230B19: | |
J17_0230B20: | 嵯峨釋迦堂上人廟塔事 空阿彌陀佛往生事 |
J17_0230B21: | 津戸入道往生事 明惠上人託事 |
J17_0230B22: | 明禪法印往生事 上人德行惣結事 |
J17_0230B23: | 嵯峨釋迦堂上人廟塔事 |
J17_0230B24: | 上人求法のはじめに。まづ嵯峨の釋迦堂に七日參籠 |
J17_0230B25: | し給ひき。定めて御祈請の旨侍けん。釋迦彌陀契ふ |
J17_0230B26: | かく。此土他土縁淺からずして。遂に遺骨を此靈 |
J17_0230B27: | 地小藏山の麓に收む。初從此佛菩薩結縁。還於此 |
J17_0230B28: | 佛菩薩成就といへり。眞なる哉此こと。又上人の在 |
J17_0230B29: | 世念佛化導の比。或人當伽藍に參て後生を祈請しけ |
J17_0230B30: | るに。釋迦如來夢に告て曰。當時法然房源空といふ |
J17_0230B31: | ものあり。往生の道をきりあけたり。此頃の人は皆 |
J17_0230B32: | 其道より往生する也と云云。奇特の佛の告。傳へき |
J17_0230B33: | く人いよいよ信心をましけり。抑栖霞觀は。嵯峨天 |
J17_0230B34: | 皇の別業。即阿彌陀堂を建立して。栖霞寺と名付。 |