浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0215A01: | の手には袈裟の端をとりて。おなじく行。問云。是 |
J17_0215A02: | は誰人のおはするぞと。人答云。往生人也と。又問 |
J17_0215A03: | 云。往生人とは誰ぞと。答いはく。大谷の法然上人 |
J17_0215A04: | 也と。申と見てさめぬ。上人の大谷の禪房の東の崖 |
J17_0215A05: | の上に。一面の平地あり。去る建曆元年十二月に。 |
J17_0215A06: | 彼領を。上人に是を施入す。彼地の北に一の松房有。 |
J17_0215A07: | 其房に寄宿せる尼。先年の頃。夢に此南の地に。天 |
J17_0215A08: | 童行道すと見る。亦其房主去年十一月十五日の夜の |
J17_0215A09: | 夢に。此南の地に靑蓮華開敷して。金光照耀すと見 |
J17_0215A10: | る。また此房の隣家に。ひとりの女人有。去年十二 |
J17_0215A11: | 月の夢に。此南地に色色の蓮花開敷せり。花各おの |
J17_0215A12: | 光をさして異香甚香ばしと見る。淸水寺に一人の僧 |
J17_0215A13: | あり。去年十二月九日の夜の夢に。此地に夜叉等羣 |
J17_0215A14: | 集して地をひく。礎の下に地神ありて。此礎を頂戴 |
J17_0215A15: | すと見る。この輩如斯種種の靈夢を感ずといへ |
J17_0215A16: | ども。あへて披露に及ばず。今年建曆二年二月十日。 |
J17_0215A17: | 彼地に上人の廟墳を點し。穴を堀る時。驚き來て夢 |
J17_0215B18: | を語り。これを記して送る。隆寬律師。上人入滅の |
J17_0215B19: | 後。初七日に當て。一晝夜の念佛を修する夜のゆめ |
J17_0215B20: | に。僧來て告て曰。上人は往生傳に入給へるをば知 |
J17_0215B21: | るや否と。律師のいはく誰人のいかなる傳ぞと。彼 |
J17_0215B22: | 僧指をさして。前にある書をさすとみて覺て後。指 |
J17_0215B23: | 所を見れば。善導の觀經の疏也。上人此書に付て。 |
J17_0215B24: | 念佛往生をひろめ給へり。而に今此書を上人の往生 |
J17_0215B25: | 傳とする事。誠に隨喜極りなし。惟方別當入道の女 |
J17_0215B26: | の禪尼。同二月十三日の夜の夢に云。上人の御葬送 |
J17_0215B27: | は淸水寺の塔の中に入給ぬと見て後。一兩日を經 |
J17_0215B28: | て。また夢に隣房の人のいはく。御葬送に逢ざる遺 |
J17_0215B29: | 恨のよし申に。御葬送の所へまいり給へ。同事也と |
J17_0215B30: | 云あいだ。彼所へ參りたれば。八幡宮の御戸ひらく |
J17_0215B31: | と覺る所に。御正體其内におはします間。是は上人 |
J17_0215B32: | の御葬送にはあらず。八幡宮の御體なりと申に。隣 |
J17_0215B33: | 人御正體をさして。是こそ上人よと云。是を聞て身 |
J17_0215B34: | の毛いよだちて。汗をながして夢覺ぬといふ。神功 |