浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0207A01: | 夫八萬の法藏は八萬の衆類をみちびき。一實眞如は |
J17_0207A02: | 一向專稱をあらはす。彼大聖世尊自説して南無佛と |
J17_0207A03: | 唱へ給へる。その名をあらわさずといへども。心は |
J17_0207A04: | 彌陀の名號也。又上宮太子の誕生して南無佛と唱へ |
J17_0207A05: | 給へる。其體を萠すといへども。志は極樂の敎主也。 |
J17_0207A06: | 然るに慈覺大師の念佛傳燈は。經の文を引て寶池の |
J17_0207A07: | 波に和すれども。劣機行ずるにあたはず。諸師所立 |
J17_0207A08: | の念佛三昧は。佛境を縁として心の塵をはらへども。 |
J17_0207A09: | 下根の勤にあたはす。惠心僧都の要集には。二道を |
J17_0207A10: | 造て一心のものはまよひぬべし。永觀律師の十因に |
J17_0207A11: | は。十門をひらきて一篇につかず。空也上人の高聲 |
J17_0207A12: | 念佛は。聞名の益をあまねくすれども。名號の德を |
J17_0207A13: | ばあらはさず。良忍上人融通念佛は。神祇冥道をば |
J17_0207A14: | 勸給へども。凡夫の望はうとし。爰に我大師法主上 |
J17_0207A15: | 人。行年四十三より念佛門に入て。普く弘給ふに。天 |
J17_0207A16: | 子のいつくしき玉の冠を西にかたぶけ。月卿のかし |
J17_0207A17: | こき金笏を東に正しくす。皇后のこびたる韋提希夫 |
J17_0207B18: | 人のあとをおひ。傾城のことんなき五百侍女の儀を |
J17_0207B19: | まなぶ。然る間富るはおごりてあそび。貧はなげきて |
J17_0207B20: | 友とす。農夫の鋤をふむ。念佛をもて耕すべしとし。 |
J17_0207B21: | 織女が糸をひく。念佛をもて經緯とす。鈴をならす |
J17_0207B22: | 驛路には。念佛を唱へて鳥をとり。船ばたをたたく |
J17_0207B23: | 海上には。念佛を唱へて魚をつる。雪月花を見る人 |
J17_0207B24: | は。西樓に目をかけ。琴詩酒を翫ぶ輩は。西の枝の |
J17_0207B25: | 梨をとる。是皆彌陀をあがめざるをば瑕瑾とし。珠 |
J17_0207B26: | 數をくらざるをば恥辱とす。爰をもつて花族英才と |
J17_0207B27: | いへども。念佛せざるをばおとしめ。乞丐非人とい |
J17_0207B28: | へども。念佛するをばもてなす。故に八功德池の波 |
J17_0207B29: | の上には。念佛の蓮池にみち。三尊來迎の窓の内に |
J17_0207B30: | は。紫臺をさしをくひまなし。然ればわれらが念佛 |
J17_0207B31: | せざるは彼池の荒廢なり。我等が欣求せざるは。其 |
J17_0207B32: | 國の衰弊也。國のにぎはひ。佛のたのしみ。念佛を |
J17_0207B33: | もて本とし。人のねがひ我のぞみ。念佛をもて先と |
J17_0207B34: | す。仍當座の愚昧。公請につかへてかへる夜は。念佛 |