浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0203A01: | 誰かこれを哀まざらむや。ただ餘敎を妨のみに非 |
J17_0203A02: | ず。かへつて念佛の行をうしなふ。懈怠無慚の業を |
J17_0203A03: | 勸て。捨戒還俗の義を示す。これ本朝には外道なし。 |
J17_0203A04: | 是既に天魔の構へ也。佛法を破滅し世人を惑亂す。 |
J17_0203A05: | 此敎訓にしたがはん者は。癡鈍のいたす所也。いま |
J17_0203A06: | だ敎文を學せずといふとも。誠あらん人何ぞ是を信 |
J17_0203A07: | ずべきや。善導和尚の觀念法門には。唯深持戒念佛 |
J17_0203A08: | すとのたまへり。和尚の弟子三昧發得の懷感法師の |
J17_0203A09: | 群疑論には。都率を志求せん者は。西方の行人を毀 |
J17_0203A10: | ことなかれ。西方に生れんと欣はん者は。都率の業 |
J17_0203A11: | を毀ことなかれ。各性欲にしたがひて。情にまかせて |
J17_0203A12: | 修學すべしと釋し給へり。安養の行人もし此敎に隨 |
J17_0203A13: | はんと思はんものは。祖師の跡を逐て隨分に戒品を |
J17_0203A14: | 守り。衆惡をつくらず。餘敎を妨ず。餘行を輕しむ |
J17_0203A15: | る事なかれ。惣じて佛法におひて恭敬心をなし。更 |
J17_0203A16: | に三萬六萬の念佛を修して。五門九品の淨土を期す |
J17_0203A17: | べし。しかるを近日北陸道の中に一の誑法の者あ |
J17_0203B18: | り。妄語を構て云。法然上人の七萬返の念佛は。た |
J17_0203B19: | だこれ外の方便なり。内に實義あり。人いまだ是を |
J17_0203B20: | 知らず。所謂心に彌陀の本願をしれば。身かならず |
J17_0203B21: | 極樂に往生す。淨土の業ここに滿足しぬ。此上何ぞ |
J17_0203B22: | 一返也といふとも。重て名號を唱べきや。彼上人の |
J17_0203B23: | 禪坊において。門人等廿人ありて。祕義を談ぜしに。 |
J17_0203B24: | 淺智の類は性鈍にしていまださとらず。利根の輩わ |
J17_0203B25: | づかに五人。此深法を得たり。我其一人也。彼上人 |
J17_0203B26: | の己心中の奧義也。容易にこれを授けず。器を擇て |
J17_0203B27: | 傳授せしむべしと云云。風聞の説實ならば皆以虚言 |
J17_0203B28: | 也。迷者を哀れまんが爲に誓言をたつ。貧道これを |
J17_0203B29: | 祕して。僞て此旨をのべ不實の事をしるさば。十方 |
J17_0203B30: | の三寶正に知見をたれ。毎日七萬返の念佛むなしく |
J17_0203B31: | 其利益を失はん。圓頓行者の初より實相を縁ずる。 |
J17_0203B32: | 猶六度萬行を修して無生忍にいたる。いづれの法か |
J17_0203B33: | 行なくして證をうるや。乞願は。此疑網に墮せんた |
J17_0203B34: | ぐひ邪見の稠林を切て正直の心地をみがき。將來の |