浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0170A01: | ちてまいらせ給べし。又專修に付て五種の專修正行 |
J17_0170A02: | と云ふ事あり。此の五種の正行に付て。又正助二行 |
J17_0170A03: | をわかてり。正業といふは五種の中の第四の念佛 |
J17_0170A04: | 也。助業といふは其外の四の行なり。今決定して淨 |
J17_0170A05: | 土に往生せんとおもはば。專雜二修の中には專修の |
J17_0170A06: | 敎によりて。一向に念佛すべし。正助二業の中には |
J17_0170A07: | 正業の勸によりて。二心なく只第四の稱名念佛をた |
J17_0170A08: | のむべしと申候しかば。くわしき旨ふかき心を知候 |
J17_0170A09: | はず。さては念佛の目出たき事もこそ。あんなれと |
J17_0170A10: | 信じて申候計にて候。件の善導和尚と申人は氏ある |
J17_0170A11: | 人にても候はず。阿彌陀佛の化身にておはしまし候 |
J17_0170A12: | なれば。敎へ勸給はん事よもひが事にては候はじ |
J17_0170A13: | と。ふかく信じまいらせて念佛仕候也。其造らせ給 |
J17_0170A14: | て候なる文ども多候なれ共。文字も知候ぬ者にて候 |
J17_0170A15: | へば。ただ心ばかりをきき候て。後生やたすかり候。 |
J17_0170A16: | 往生やし候とて申候ほどに。近者ども見うらやみ候 |
J17_0170A17: | て。少少申ものども候なりと。是ほどに申させ給ふ |
J17_0170B18: | べし。中中くわしく申させ給はば。あやまちもあり |
J17_0170B19: | なんとして。あしき事もこそ候へと思ひしは。いかが |
J17_0170B20: | 心得候べき。樣樣に難答を注して候へども。時にの |
J17_0170B21: | ぞみてはいかなる詞どもか候はんずらんに。書てま |
J17_0170B22: | いらせて候はんもあしく候ぬべく候。只よくよく御 |
J17_0170B23: | はからひ候て。いつもよきやうに御はからはせ給 |
J17_0170B24: | はめ。又念佛申すべからずと被仰て候とも。往生に |
J17_0170B25: | 志あらん人はそれにより候まじ。念佛彌申せと仰ら |
J17_0170B26: | れ候とも。道心なからんものはそれにより候まじ。 |
J17_0170B27: | とかくにつけていたく思召事候まじ。いかならんに |
J17_0170B28: | つけても。此度往生しなんと。人をば知らず御身に |
J17_0170B29: | かぎりては思召べし。わざとはるばると人上させ給 |
J17_0170B30: | ひ候ても下人も不便に候へ。猶猶示し問れ候はん時 |
J17_0170B31: | に。是より百千申て候はん事は。時にもかなひ候ま |
J17_0170B32: | じければ。無益の事にてぞ候はんずる。はからひて |
J17_0170B33: | 能やうに早晩に隨て申させ給はんに。よもひが事は |
J17_0170B34: | 候はじ。まなかなにひろく書てまいらせ候はん事 |