浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J17_0161A01: | 地震動せり。奇瑞一にあらず。諸人言語を絶す。翌 |
J17_0161A02: | 日子刻に入棺。此時又異香音樂の瑞相先のごとし。 |
J17_0161A03: | 同き卯の時にいたりて。紫雲西よりきたりて家のう |
J17_0161A04: | ゑにとどまる事一時餘りありて後。西の天をさして |
J17_0161A05: | のぼりぬ。是等の瑞相等遺言に任て。聖覺法印の許 |
J17_0161A06: | へ注し送れり。本願稱名の不思議。諸佛證誠の誠言 |
J17_0161A07: | まことに言語の及ふ所に非ず。貴といふも返て愚成 |
J17_0161A08: | 者か。 |
J17_0161A09: | 禪勝房事 |
J17_0161A10: | 遠江國蓮花寺の禪勝房は。熊谷入道の勸によりて。 |
J17_0161A11: | 吉水の御坊へ參て。無智の罪人の極樂淨土に往生す |
J17_0161A12: | る事の侍るなるをうけたまはらんと申ければ。上人 |
J17_0161A13: | 仰られけるは。其極樂の主にておはします阿彌陀佛 |
J17_0161A14: | こそ。何事をもしらぬ罪人どもの。諸佛菩薩にも捨 |
J17_0161A15: | られはてられ。十方の淨土にも門をさされたる輩 |
J17_0161A16: | を。やすやすと助救はんといふ願を發して。十方世 |
J17_0161A17: | 界の衆生を來迎し給ふ佛に。かしこくぞ思ひより給 |
J17_0161B18: | ける。心を靜めてよくよくきかるべし。唐土より日 |
J17_0161B19: | 本へ渡しまいらせたる一切經は五千餘卷あり。その |
J17_0161B20: | 中往生極樂の爲にとて。双卷無量壽經。觀無量壽經。 |
J17_0161B21: | 小阿彌陀經。これを淨土の三部經と名く。無量壽經 |
J17_0161B22: | には昔法藏比丘と申入道。四十八願を發して。極樂 |
J17_0161B23: | 淨土を建立して。眞實に往生せんとおもふ衆生をむ |
J17_0161B24: | かへをきて。遂には佛になさせ給ふ也。佛に成らんと |
J17_0161B25: | 思はん人は。先極樂を欣ふべき也。法藏比丘。一切 |
J17_0161B26: | 衆生を平等に往生せさせん料に。我佛になりたらん |
J17_0161B27: | 時の名號を稱念せさせんといふ願を發したまへる四 |
J17_0161B28: | 十八願の中の第十八の願是也とて。本願の由來。念 |
J17_0161B29: | 佛して往生すべき趣きくはしくおほせきかせられて |
J17_0161B30: | 後。一百餘日祇候して。條條の不審を上人にたづね |
J17_0161B31: | 申ける中に。一の疑に。三心の事を尋申けるに。上 |
J17_0161B32: | 人のたまはく。三心を具する者は。必ず彼國に生と |
J17_0161B33: | 説給へり。此三心は本願の至心信樂欲生我國の文を |
J17_0161B34: | 成就する文也。然則念佛せん人は。此三心を具して |