浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0127A01: | 返神妙に候。佛像造りまいらせたるは。目出度功德 |
J17_0127A02: | にて候也。 |
J17_0127A03: | 一。念佛の行。強に信ぜざらん人に論じあひ。又あら |
J17_0127A04: | ぬ行。こと悟の人に向て。いたくしゐて仰らるる事候 |
J17_0127A05: | まじ。恭敬して。かるしめあなづる事なかれと申たる |
J17_0127A06: | 事にて候也。同心に極樂をねがひ。念佛を申さん人に |
J17_0127A07: | は。たとひ塵刹の外の人なりとも。同行の思をなし |
J17_0127A08: | て。一佛淨土に生れんとおもふべきにて候也。阿彌陀 |
J17_0127A09: | 佛に縁なく。極樂淨土に契りすくなく候はん人の。信 |
J17_0127A10: | もおこらず願しくもなく候はんには。不及力。只心 |
J17_0127A11: | に任せて。いかなるおこなひをもして。後生助りて。 |
J17_0127A12: | 三惡道を離る事を。人の心にしたがひて。すすめ候べ |
J17_0127A13: | き也。又さは候へどもちりばかりも。かなひぬべから |
J17_0127A14: | ん人には。阿彌陀を勸め極樂をねがはすべきにて候。 |
J17_0127A15: | いかに申とも。此世の人の。念佛にあらでは。極樂に |
J17_0127A16: | 生て生死を離る事候まじき也。此外の事を人の心に |
J17_0127A17: | 隨ひてはからふべく候也。何樣にも物をあらそふ事 |
J17_0127B18: | は。ゆめゆめ候まじ。若はそしり。もしは信ぜざらん |
J17_0127B19: | ものをば。久しく地獄にありて。又地獄へ歸るべきも |
J17_0127B20: | のと。能能心得て。こはがらずして。こしらふべきに |
J17_0127B21: | て候。又よもとは思まいらせ候へども。いかなる人申 |
J17_0127B22: | とも。念佛の御心なんど。たぢろぎ思召事あるまじ。 |
J17_0127B23: | たとひ千佛世に出て。親あたりおしへさせ給ふとも。 |
J17_0127B24: | それは釋迦。彌陀より初て。恆河沙の佛の證誠をさせ |
J17_0127B25: | 給ふことなればと思召て。志を金剛よりも固くして。 |
J17_0127B26: | 此たび必ず阿彌陀佛の御前へまいりなんと思召べく |
J17_0127B27: | 候也。如此の事かたはしを申さんに。御心得ありて。 |
J17_0127B28: | 我爲人のために行べし。穴賢。津戸三郞殿御返事云 |
J17_0127B29: | 云。」鎌倉の二位家より。條條尋申されけるに付て。上 |
J17_0127B30: | 人御返事の趣。此狀に違せざる間。しげきによりてこ |
J17_0127B31: | れをのせず。但彼狀の中云。念佛を申事。樣樣の儀 |
J17_0127B32: | 候へども。只六字を唱る計に。一切はおさまり候也。 |
J17_0127B33: | 心には本願を馮み。口には名號を唱へ。手には數を |
J17_0127B34: | とりて。常には心にかくるが。極たる決定往生の業 |