浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0126A01: | く。往生に時いたらぬものは。きけども不信。おこ |
J17_0126A02: | なふを見ては腹をたて。いかりをふくんて。さまた |
J17_0126A03: | げんとする事にて候也。其心を得て。いかに人申と |
J17_0126A04: | も。御心計はゆるがせ給べからず。強に信ぜざらん |
J17_0126A05: | は。佛なを及力給ふまじ。何況や。凡夫の力及候 |
J17_0126A06: | まじき事也。かかる不信の衆生の爲に。慈悲をおこ |
J17_0126A07: | し。利益せんと思はんに付ても。とく極樂にまいり |
J17_0126A08: | て。悟をひらきて。生死にかへりて。誹謗不信のも |
J17_0126A09: | のをもわたして。一切衆生あまねく利益を得むと思 |
J17_0126A10: | ふべき事にて候。 |
J17_0126A11: | 一。一家の人人の善願に結縁助成せん事。念佛の行 |
J17_0126A12: | を妨る事をこそ。專修の行には制したる事にて候 |
J17_0126A13: | へ。人人の或は堂を造。佛をも造。經をも書。僧を |
J17_0126A14: | も供養せむには。力をくわへ。縁をもむすばんが。 |
J17_0126A15: | 念佛を妨。專修をさふるほどの事にては候まじ。 |
J17_0126A16: | 一。此世の祈に佛にも神にも申さん事は。其もくる |
J17_0126A17: | しく候まじ。後世の往生の爲には。念佛の外に。あら |
J17_0126B18: | ぬ行をするこそ。念佛を妨ればあしき事にては候 |
J17_0126B19: | へ。此世の爲にする事は。往生の爲には候はねば。 |
J17_0126B20: | 神佛の祈更に苦かるまじく候。 |
J17_0126B21: | 一。念佛を申させ給はんには。こころを常にかけ |
J17_0126B22: | て。口にわすれず唱が。目出度事にて候也。念佛の |
J17_0126B23: | 行は。尤行住坐臥。時處諸縁を嫌はぬ行にて候へば。 |
J17_0126B24: | 心を淸くして。申させ給はん事。返返神妙にて候。 |
J17_0126B25: | 隙なくさやうに申させ給はんこそ。返返目出度候へ |
J17_0126B26: | ば。いかならん所。いかなる時なりとも。忘れずし |
J17_0126B27: | て申させ給ひて。往生の業には必なり候はんずる也。 |
J17_0126B28: | 其のよしを御心得有て。同じ心ならん人には。敎さ |
J17_0126B29: | せ給べし。いかなる時にも。申されざらんをこそ。 |
J17_0126B30: | ねうじて申ばやと思候べきに。申されんをねうじて |
J17_0126B31: | 申させ給はぬ事は。いかでか候べき。但いかなる折 |
J17_0126B32: | にも。きらはず申させ給ふべし。 |
J17_0126B33: | 一。御佛。仰にしたがひ。具に開眼して。下しまい |
J17_0126B34: | らせ候。阿彌陀の三尊造りてまいらせて候ける。返 |