浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0125A01: | 衆生の爲に。廣く有智無智。有罪無罪。善人惡人。 |
J17_0125A02: | 持戒破戒。貴も賤も。男子も女人も もしは佛の代 |
J17_0125A03: | の衆生をも。若は佛の滅し給ひて後のこの比の衆 |
J17_0125A04: | 生。若は釋迦の末法萬年の後。三寶うせての折の衆 |
J17_0125A05: | 生までも。みなこもる也。又善導和尚。彌陀の化身 |
J17_0125A06: | として。專修念佛をすすめ給へるも。ひろく一切衆 |
J17_0125A07: | 生の爲に。すすめて無智の人にのみ限る事は候は |
J17_0125A08: | ず。廣き彌陀の願を望み。あまねき善導のすすめを |
J17_0125A09: | ひろめんもの。いかでか無智の人に限て。有智の人 |
J17_0125A10: | をへだてんや。若然ば彌陀の本願にもそむき。善導 |
J17_0125A11: | の御心にも不可叶。されば此邊にまうできて。往 |
J17_0125A12: | 生の道をとひたづねん人には。有智無智を論ぜず。 |
J17_0125A13: | 皆念佛の行ばかりを申候也。然にそぞろ事をかまへ |
J17_0125A14: | て。さやうに念佛を申とめんとするものは。先の世 |
J17_0125A15: | に念佛三昧淨土の法門を不聞。後世に又三惡道へ |
J17_0125A16: | 歸るべきものの。しかるべくして。さやうの事をば |
J17_0125A17: | 巧申事にて候也。そのよし聖敎にみな見えて候也。 |
J17_0125B18: | 見有修行起瞋毒。方便破壞競生怨。 |
J17_0125B19: | 如此生盲闡提輩。毀滅頓敎永沈淪。 |
J17_0125B20: | 超過大地微塵劫。未可得離三途身。 |
J17_0125B21: | 此文の心は淨土をねがひ念佛を行ずるものを見て。 |
J17_0125B22: | 瞋をおこし。毒心を含で。謀事をめぐらし。樣樣の |
J17_0125B23: | 方便をなして。念佛の行をやぶりて。あらそひてあ |
J17_0125B24: | だをなし。これをとどめんとする也。如此人は。生 |
J17_0125B25: | てよりこのかた。佛法の眼しひて。佛のたねをうし |
J17_0125B26: | なへる闡提のともがらなり。彌陀の名號を唱て永き |
J17_0125B27: | 生死を忽にきりて。常住の極樂に往生すといふ。頓 |
J17_0125B28: | 敎の御法を。そしりほろぼして。此罪によりて惡道 |
J17_0125B29: | に沈みて。大地微塵劫を過とも。永く三惡道の身を |
J17_0125B30: | 離るることを得べからずといへるなり。さればさや |
J17_0125B31: | うにそらごとをたくみて申候はん人をば。歸てあは |
J17_0125B32: | れむべきなり。さほどのものの申さんによりて。念 |
J17_0125B33: | 佛に疑をなし。不信をおこさんものは。いふにたら |
J17_0125B34: | ぬほどの事にてこそは候はめ。大かた彌陀に縁淺 |