浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0123A01: | 離の要法。口稱念佛にしくはなし。念佛をそしらん |
J17_0123A02: | 輩は。地獄に墮すべきよしを解説し給ひければ。二 |
J17_0123A03: | 百餘人の大衆より初めて。隨喜渴仰きはまりなし。 |
J17_0123A04: | さて其の次に天台十戒を解説し給ふ。我山は大乘 |
J17_0123A05: | 戒。此寺は小乘戒との給ひければ。大衆存の外の氣 |
J17_0123A06: | 色どもなりけれども。當寺の古老の中に。兼日に靈 |
J17_0123A07: | 夢をしめす事ありけり。件の次第。さき立て披露し |
J17_0123A08: | ければ。衆徒各口を閉て。別の事なかりけり。説法 |
J17_0123A09: | はてて油藏へ入給ひけるに。惡僧一人。上人に立む |
J17_0123A10: | かひて。抑念佛誹謗の者。地獄に墮べしとは。いづ |
J17_0123A11: | れの經にとかれ侍るやらんと申ける間。上人。大佛 |
J17_0123A12: | 頂經これなりと分明に答給ければ。彼僧手を合て。 |
J17_0123A13: | 後生助けさせ給へとて。則御ともして油藏へ入奉 |
J17_0123A14: | る。 |
J17_0123A15: | 聖護院宮事 |
J17_0123A16: | 聖護院無品親王靜惠御惱の時。門徒の高僧等。大般 |
J17_0123A17: | 若經を轉讀し奉りて。各祈請申共。御平愈ましまさ |
J17_0123B18: | ざりければ。上人を招請せられ。御臨終の次第ど |
J17_0123B19: | も。たづね仰られて。いかがして此たび生死を離べ |
J17_0123B20: | き。後生助たまへと仰られければ。上人御返事に。 |
J17_0123B21: | 往生極樂の御願。御念佛にしかず。佛説ての給は |
J17_0123B22: | く。光明遍照十方世界念佛衆生攝取不捨と。其後御 |
J17_0123B23: | 念佛おこたらずして。御臨終正念にして。をわらせ |
J17_0123B24: | 給ひけり。 |
J17_0123B25: | 大般若經轉讀の人人は僧正行舜宰相。僧正公胤大貳。僧 |
J17_0123B26: | 正覺實左大臣。法印顯惠中納言。法眼圓豪大納言。法印公雅宰相。 |
J17_0123B27: | 法印道嚴。法印信觀。この三人の法印は障子の中に |
J17_0123B28: | て。其形貌をみず。後に交名を見て。これをしるし |
J17_0123B29: | なす所也。 |