浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0122A01: | ざるに同じ。不思議の奇特なりければ。道俗男女貴 |
J17_0122A02: | 賤上下。眞影を拜たてまつりて。念佛の歸依彌ふか |
J17_0122A03: | し。 |
J17_0122A04: | 東大寺棟木事 |
J17_0122A05: | 或時。上人談して宣く。中比一人の住山者。内内淨 |
J17_0122A06: | 土の法門を學するありき。源空がもとへ來て。我す |
J17_0122A07: | でに此敎の大旨を得たり。然るに信心いまだ開發せ |
J17_0122A08: | ず。いかなる方軌を修してか。信心を發し侍るべき |
J17_0122A09: | と。歎きあわせし間。三寶に祈請すべきよしを敎訓 |
J17_0122A10: | し侍る。其後他事をわすれて祈請をいたす。或時東 |
J17_0122A11: | 大寺へ參て。念誦する折しも。棟をあぐる日なりけ |
J17_0122A12: | れば。倩これを見て信心開發しぬ。匠の計略にあら |
J17_0122A13: | ずよりは。彼大物いかでか棟の上に乘すべき。凡夫 |
J17_0122A14: | のはかりごとなをかくのごとし。何況。彌陀如來の |
J17_0122A15: | 善巧不思議の力にて。極惡深重の衆生を報土にむか |
J17_0122A16: | へとり給ふこと。ゆめゆめ疑べからず。佛に引接の |
J17_0122A17: | 願あり。我に往生の志あり。なんぞ往生を遂ざらん |
J17_0122B18: | や。一度この道理を得て後。二度その疑殆をおこす |
J17_0122B19: | 事なし。是則祈願の感得する故也と語侍き。其後三 |
J17_0122B20: | ケ年を經て。種種靈瑞を現じて往生を遂き。受敎と |
J17_0122B21: | 發心とは各別なるがゆへに。習學するには發心せざ |
J17_0122B22: | れども。境界の縁を見て心をおこせり。人なみなみ |
J17_0122B23: | に淨土の法をきき。念佛の行をたつとも。信心いま |
J17_0122B24: | だ發らざらん人は。たた懇に心にかけて。常に思惟 |
J17_0122B25: | し。又三寶に祈申べきなり。 |
J17_0122B26: | 淨土曼陀羅事 |
J17_0122B27: | 俊乘房。觀經の曼陀羅。並に淨土の五祖の影を大唐 |
J17_0122B28: | よりわたし奉りて。建久二年の比。大佛殿にして。 |
J17_0122B29: | 上人を唱導にて讚談の時。南都の三論。法相の碩學 |
J17_0122B30: | 等。數を盡して集ける。二百餘人の人數。各したに腹 |
J17_0122B31: | 卷を著して。高座の際になみ居て。自宗等をとひか |
J17_0122B32: | けて。こたえんに紕繆あらば。耻辱あたふべきよし |
J17_0122B33: | を僉議して。用意をなす所に。上人。三論法相の深 |
J17_0122B34: | 義をとどこほりなくのべ給ひてのち。末代の凡夫出 |