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J2410 九巻伝 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0118A01: 法然上人傳記卷第二下
J17_0118A02:
J17_0118A03: 於淸水寺説戒念佛勸進事 古年童出家往生事
J17_0118A04: 顯眞座主上人論談事 六時禮讚之事
J17_0118A05: 善導御影事 東大寺棟木之事
J17_0118A06: 淨土曼陀羅事 聖護院宮之事
J17_0118A07: 已上八段
J17_0118A08: 於淸水寺説戒念佛勸進事
J17_0118A09: 後鳥羽院御宇。建久元年庚戌秋。淸水寺にて上人説戒
J17_0118A10: の時。念佛をすすめ給ひければ。寺家の大勸進。沙
J17_0118A11: 彌印藏。瀧山寺を道場として。不斷常行念佛三昧を
J17_0118A12: 初ける。能信といへる僧。香爐をとりて。開白發願
J17_0118A13: して。行道をはじむ。願主印藏。寺僧等。ならびに
J17_0118A14: 比丘比丘尼其數をしらず。抑淸水寺の靈像は。極樂
J17_0118A15: 淨土には一生補處の薩埵。娑婆國には施無畏者の大
J17_0118A16: 士なり。仁和寺の入道親王の御夢想に。淸水寺の瀧
J17_0118A17: は。過去にも是有き。現世にも是有。未來にも是有
J17_0118B18: べし。是則。大日如來の鑁字の智水なりとて。一首
J17_0118B19: を詠じ給ふ。
J17_0118B20: 淸水の瀧へまいれはおのつから
J17_0118B21: 現世安をん往生極樂
J17_0118B22: と示し給ひければ。大威儀師俊縁を御使として。寺
J17_0118B23: 家へおほせ送られけるとかや。まことにその馮み深
J17_0118B24: かるべきもの也。
J17_0118B25: 古年童出家往生事
J17_0118B26: 淸水寺にて上人説戒の時。念佛すすめたまひける
J17_0118B27: に。南都興福寺の古年童。發心出家して。則瀧山寺
J17_0118B28: の念佛衆に交りけるが。松苑寺の邊に。庵室を結び
J17_0118B29: て。高聲念佛して往生をとぐ。能信。如法經のかう
J17_0118B30: ぞをうへながら。往生人の縁をむすぶ。棺の前の火の
J17_0118B31: 役をつとめてかへるに。異香衣のうへに薰ず。人人
J17_0118B32: 奇特のおもひをなせり。
J17_0118B33: 顯眞座主上人論談事
J17_0118B34: 天台座主權僧正顯眞。未だ大僧正ならさりし時。承

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