浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0111A01: | 法然上人傳記卷第二上 |
J17_0111A02: | |
J17_0111A03: | 出黑谷住吉水念佛弘通事 高倉天皇御受戒事 |
J17_0111A04: | 後白河法皇説戒往生要集御聽聞事 |
J17_0111A05: | 於上西門院説戒時虵生天事 |
J17_0111A06: | 皇圓阿闍梨事 重衡卿事 |
J17_0111A07: | 俊乘坊大勸進事 |
J17_0111A08: | 住吉水念佛弘通事 |
J17_0111A09: | 高倉院御宇。承安五年の春。上人四十三。黑谷を出 |
J17_0111A10: | 吉水に住し給ふ。其より以來。淨土の法を談じ。念 |
J17_0111A11: | 佛の行をひろめ。普く萬人を勸め給ふに。化導に隨 |
J17_0111A12: | て念佛を行ずるもの。たとへば衆星の北辰に歸し。 |
J17_0111A13: | 萬流の東海に宗するが如し。まれに道を問者には。 |
J17_0111A14: | しめすに西方を敎へ。適適行をたづぬる人には。授 |
J17_0111A15: | るに念佛をもてす。破戒罪根の出離。爰に已に極れ |
J17_0111A16: | り。愚癡淺識の往生いま初てあらはる。宜哉や。我 |
J17_0111A17: | 本因地。以念佛心。入無生忍。今於此界。攝念佛人。 |
J17_0111B18: | 歸於淨土。上人此化導をたれ給はずば。我等が得度。 |
J17_0111B19: | 更に誰の人をかたのまん。是則念佛往生の法をも |
J17_0111B20: | て。順次の出離をすすめ給ふ事は。近くは二尊の御 |
J17_0111B21: | 本意にかなひ。遠は十方の證誠を期す。專修專念の |
J17_0111B22: | おしへは。在世の内に五畿七道にみち。一心一向の |
J17_0111B23: | すすめは。現世の間に六十餘州にあまねし。上人つ |
J17_0111B24: | ねに人人にむかひて唱へ給へる文云。佛告阿難。汝 |
J17_0111B25: | 好持是語。持是語者。即是持無量壽佛名と。上人和 |
J17_0111B26: | 給へる詞には。名號をきくといふとも。信ぜずば聞 |
J17_0111B27: | ざるが如し。たとへ信ずと云とも。唱へずば信ぜざ |
J17_0111B28: | るが如し。只つねに念佛すべしとぞ仰られける。抑 |
J17_0111B29: | 天台山は。桓武天皇の御願。傳敎大師の草創。鎭護 |
J17_0111B30: | 國家の道場。顯密薰修の垂跡也。大師灌頂の相承。 |
J17_0111B31: | 化度利生の方便は申不及。千觀。惠心。僧賀。寬印 |
J17_0111B32: | 等の道心者おのおの本宗を投捨。一向に念佛の一門 |
J17_0111B33: | をひろめ。今法然上人。顯密權實の敎釋を閣て。偏 |
J17_0111B34: | に本願稱名の出要をすすめたまふにいたるまで。お |