浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0070A01: | 樣歌、 |
J17_0070A02: | なにしに我らがおいにけん、思へばいとこそかな |
J17_0070A03: | しけれ。いまは西方極樂の、みだのちかひをたの |
J17_0070A04: | むべし。 |
J17_0070A05: | とうたひければ、むらさきの雲、靑海波にたなびき、 |
J17_0070A06: | 音樂、人に聞て、異香、身にかほりつつ、往生をと |
J17_0070A07: | げ侍ければ、今、上人をおがみたてまつりて、同じ |
J17_0070A08: | く其縁をむすばむと、をのをの申侍ける。 |
J17_0070A09: | 室泊遊女結縁の圖 |
J17_0070A10: | 同三月廿六日、讚岐國鹽飽地頭駿河權守高階保遠入 |
J17_0070A11: | 道西仁が舘に寄宿。種種にきらめきたてまつりて、 |
J17_0070A12: | 溫室いとなみ、美膳そなへたてまつるこころざし、 |
J17_0070A13: | いとあはれにこそ侍めれ。それにつけても、念佛に |
J17_0070A14: | 縁なき衆生は、この事となくそしりあざけり難ずる |
J17_0070A15: | は、天魔波旬のいはするか、外道邪鬼の思はするか。 |
J17_0070A16: | たとへば、鸚鵡のよく物をいふ、人の云ざることを |
J17_0070A17: | ばいはず、山母の人の思をしる、おもはざる事をば |
J17_0070B18: | さとらず。凡大天狗の媚て、よき刻限に生たる衆生 |
J17_0070B19: | を、さまたげとらかして、大善根をうゑさせぬか、 |
J17_0070B20: | 不輕大士の罵詈にたえても、すすむべし。杖木を忍 |
J17_0070B21: | ても、かまえてみちびき侍らばや、いかなるはかり |
J17_0070B22: | ごとをめぐらし侍べき。この心に住して、をのをの |
J17_0070B23: | すゑの世までも、人びとをこしらゑて、念佛をすす |
J17_0070B24: | め給へ。あへて人のためにははんべらぬ事ぞと、返 |
J17_0070B25: | 返補屬し給。 |
J17_0070B26: | 地頭西仁饗應の圖 |
J17_0070B27: | 讚岐國少松御庄、弘法大師の建立、觀音靈驗の地、 |
J17_0070B28: | 生福寺につき給。抑當國に、同大師、父の御ために、 |
J17_0070B29: | 其名をかりて、善通寺と云伽藍おはします。起文云、 |
J17_0070B30: | これに參ぜん人びとは、必一佛淨土の友たるべきよ |
J17_0070B31: | し侍ければ、今度のよろこび是にありとて、尋まい |
J17_0070B32: | り給ける。 |
J17_0070B33: | 善通寺參詣の圖 |
J17_0070B34: | 左辨官下土佐國。 |