浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0068A01: | 傳法繪流通卷三 |
J17_0068A02: | |
J17_0068A03: | 上人、入學のはじめ、諸一切種諸冥滅拔衆生出 |
J17_0068A04: | 生死泥とうけたまひしより、ふかく此理を信じて、 |
J17_0068A05: | 化度の心ざしあさからずして、諸宗は學するにした |
J17_0068A06: | がうて開悟、萬法は行ずるごとに證得し給ありさま、 |
J17_0068A07: | あらあら後素を東界にとどめて、前途を西刹に望あ |
J17_0068A08: | まり、世のそしりをしらず、䚹謬あらば、かきつく |
J17_0068A09: | ろはせたまへ。人のあざけりをわする、あやまちあ |
J17_0068A10: | らばすて給へ。爰念佛の行人の中に宣下云、顯密兩 |
J17_0068A11: | 宗、焦丹府歎息、南北衆徒、捧白疏而欝訟。誠 |
J17_0068A12: | 可謂天魔遮障之結構、寧只非佛法弘通之怨讎乎。 |
J17_0068A13: | 遂源空門弟等、不思議を示て、仰咎於本師、遠流 |
J17_0068A14: | 處らる。凡往生極樂のみち、まちまちなるあひだ、 |
J17_0068A15: | 名號の一門を開て、代にしたがふてひろめ、機にか |
J17_0068A16: | ぶらしめてさづくる中に、みづから邪儀をかまへて、 |
J17_0068A17: | 僞て師説と號する刻、予一身につみながれて、遙に |
J17_0068B18: | 萬里のなみにながれにけらし。但この事をいたむに |
J17_0068B19: | はあらず。むかし、敎主釋尊は、因行のとき、檀施 |
J17_0068B20: | のあまり、父の大王にいましめられて、かすかなる |
J17_0068B21: | 山にこめられ給しかども、其志不懲して、ますます |
J17_0068B22: | 修し給しかば、彼山を釋迦山と號して、つゐに正覺 |
J17_0068B23: | のにはとなりにけり。愚老一人衆生をわたさず、諸 |
J17_0068B24: | 佛菩薩またまたかくのごとし。然者更にうらむると |
J17_0068B25: | ころなし。敢てなげくことなかれ。抑結縁は、順逆 |
J17_0068B26: | にわたり、引接人をきらはず。來迎に前後あり、遲 |
J17_0068B27: | 速は人人の心なるべし。 |
J17_0068B28: | 上人、つねに人にむかひて、唱たまへる文云、佛告 |
J17_0068B29: | 阿難、汝好持是語、持是語者、即是持無量壽佛 |
J17_0068B30: | 名云云以之上人私曰、雖聞名號、不信之如不 |
J17_0068B31: | 聞之、雖信之、不唱之如不信之。只つねに |
J17_0068B32: | 念佛すべし。 |
J17_0068B33: | かかるほどに、小松殿に、靱かけられ給にけり。建 |
J17_0068B34: | 永二年丁卯二月廿七日、還俗の姓名を給源元彥、配所 |