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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0694A01: ●毎年正修ノ別時ヲ勤ムル事源上人ノ始行ニシテ
J16_0694A02: 人人行ヒケルト聞ユ建久九年正月七日ノ別時念佛
J16_0694A03: ノ間ニ上人口稱三昧ヲ發得シ給第七卷九卷傳ニハ是
J16_0694A04: ヲ恒例ノ正月七日ノ念佛トアリ元久二年正月一日
J16_0694A05: ヨリ靈山寺ニシテ三七日別時念佛ヲハシメ給第八卷
J16_0694A06: 同三年丙寅正月四日念佛ノ間ニ三尊ノ相ヲ現ス九卷傳三
J16_0694A07: 味發得ノ記等ナトアリ薗田ノ智明津戸ノ尊願元日ゴト
J16_0694A08: ニ臨終ノ儀式セシモ此類ナルヘシ又春秋ノ彼岸ニ
J16_0694A09: 念佛修善スル事源ト天王寺ヨリ起ト云上人亦恒例トシ給ヘル
J16_0694A10: ニヤ九卷傳云正治元年乙未八月時正七日ノ別時建久
J16_0694A11: 二年壬戍八月時正七日ノ別時ト云云凡三昧發得ノ時節
J16_0694A12: ヲ記スルニ多クハ二月ノ別時念佛ノ間ナリ●サメ
J16_0694A13: サメハ雨雨ナリ詩ノ邶風ニ泣涕如雨古今ニ大伴
J16_0694A14: クロヌシ春雨ノフルハ涙カサクラ花チルヲオシマ
J16_0694A15: ヌ人シナケレハナリトアリ又澤女澤女ト書ケリ是
J16_0694A16: 神代ニ啼澤女命アリコレ凶神ナリ澤多也今人ノ
J16_0694A17: 涕泣スルヲサメサメトナクト云是ヨリオコレリ
J16_0694B18: 往生院の念佛房又號念阿彌陀佛は。叡山の住侶天台の學者な
J16_0694B19: りき。しかるに上人の勸化によりて。淨土の出離を
J16_0694B20: もとめたちまちに名利の學道をやめて。ふかく隱遁
J16_0694B21: の風味をこひねがはれけり。あるとき忽然と往生に
J16_0694B22: 疑心おこりて。無常いまも到來せは。生死いかがせ
J16_0694B23: まし。あはれ上人の御在世ならは。ときをうつさず
J16_0694B24: 參决してましものをと。かなしみなげきて。ねたま
J16_0694B25: へる夜のゆめに。上人空中に現じたまひて。彼佛今
J16_0694B26: 現在世成佛といへば。すすむるぞかし。衆生稱念必
J16_0694B27: 得往生。なにのうたがひかあるとおほせらるるを承
J16_0694B28: て。やかてゆめのうちに。感涙せきあへず。なくな
J16_0694B29: くおどろきにけり。それより疑殆ながくたえて。往
J16_0694B30: 生のおもひ决定せられにけり。
J16_0694B31: ●往生院ハ嵯峨二尊院ノ西北ニアリ西山上人第六世賢智上人ハ此院ノ碩學ナリシトカヤ云●念阿ハ或宗派ニ念佛上人大納言雅家卿ノ子照蓮禪心師資相承ス續千載集新續古今ノ作者ナリ
J16_0694B32: ●宋書伯玉傳ニ溫雅有風味●アハレハ天晴ノ

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