浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0693A01: | 傍ヲ見カヘリ給テ頂ニ金色ノ五輪アリ摺寫ノ尊像 |
J16_0693A02: | ニ此御資ナルガ世ニ流布シケルハ此寫ナルニヤイ |
J16_0693A03: | カナレハニヤ五輪ヲハ頂載マシマシケン知カタシ |
J16_0693A04: | 彼靈山寺ノ別時念佛ニハ勢至菩薩行道シ給シヲ遊 |
J16_0693A05: | 蓮房夢ノ如クニ拜マレシナトアレハ第八若ハ本地ノ |
J16_0693A06: | 寶瓶ヲ戴給フガ加樣ニ見エサセ給ヒケルニヤサテ |
J16_0693A07: | ソレヲ摸寫スルナランカシトソ人申アヘリ又讃州 |
J16_0693A08: | 置文ノ御影モ五輪ヲ戴給ヘリ |
J16_0693A09: | 毎年正月一日より。七箇日の別行を勤修し給ける |
J16_0693A10: | か。安貞二年の正月には。七日例のことく結願して。 |
J16_0693A11: | いま七日修すへきよし。同行等に談しければ。をの |
J16_0693A12: | をの命にしたがふ。二七日結願の念佛を臨終の念佛 |
J16_0693A13: | として。十五日の朝。ねふるがことくにて往生す。別 |
J16_0693A14: | 時をのべらるること。七日さきだちて。死期をしら |
J16_0693A15: | れけるゆへ也。種種の瑞相靈異一にあらす。高野山 |
J16_0693A16: | 寳幢院に。寬泉房といへるたうとき上人ありき。彼 |
J16_0693A17: | 舍弟天王寺に住しけるか。あるとき天狗になやまさ |
J16_0693B18: | るる事ありけり。かの天狗は。天王寺第一の唱導。 |
J16_0693B19: | 念佛勸進のひじり東門の阿闍梨なりけり。託してい |
J16_0693B20: | はく。われはこれ東門の阿闍梨なり。邪見をおこす |
J16_0693B21: | ゆへに。この異道に墮せり。われ在生の時おもひ |
J16_0693B22: | き。我はこれ智者なり。空阿彌陀佛は愚人なり。我 |
J16_0693B23: | 手の小指をもて。なを彼人に比すへからすと。しか |
J16_0693B24: | るに彼空阿彌陀佛は。如説に修行して。すでに輪廻 |
J16_0693B25: | をまぬかれて。はやく往生を得たり。我はこの邪見 |
J16_0693B26: | によりて惡道に墮し。なを生死にとどまる。後悔千 |
J16_0693B27: | 萬。うらやましきことかぎりなしとて。さめさめと |
J16_0693B28: | そなきける。 |
J16_0693B29: | ●安貞二年ハ後堀川院即位七年戊子歳也●寳幢院ハ蓮華谷ニアリト云昔法華房鑁阿此谷ニ寳塔三昧院ヲ建其後寳幢院ト改ケルトカヤ是ニヨリテ此所ヲ寳塔院谷ト名クトソ其寺今ハ亡タリヤ又名ノ轉改リタルニヤ知人ナシト云●寬泉房未考●東門阿闍梨未詳 |
J16_0693B30: | 畫圖 |