浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J15_0527A01: | のたまはず。それに向ひて何にか受くる 答みずか |
J15_0527A02: | ら申したててこれを受く。しるべし師の受くべき近 |
J15_0527A03: | き所になくば形像には受べきなり。凡戒の事は細か |
J15_0527A04: | に問ひ聞くべし。これにはかぎらず。 |
J15_0527A05: | 問尼は人ばなれて住べしや 答尼の寺をば京の内に |
J15_0527A06: | 立よと説けり。しかれば平城京にも法華寺といふ尼 |
J15_0527A07: | の寺は京中にあり。尼その寺に住て法華經よむを勤 |
J15_0527A08: | とすべし扨法華寺と名づく。六十餘國の國ごとに國 |
J15_0527A09: | 分寺と尼寺とをおふやけは造らせ給へり。その尼寺 |
J15_0527A10: | を見て法華寺といひて食ひ物着物の沙汰をも。しを |
J15_0527A11: | かせ給へり。凡尼の住は。人離るまじ。事に觸れて |
J15_0527A12: | おそりあればなり。 |
J15_0527A13: | 問尼もや袈裟をば着る 答爾なり。但沙彌の尼は。 |
J15_0527A14: | 唯ま袈裟を着べし。ま袈裟は。うるはしく縵袈裟と |
J15_0527A15: | 云。縵とて人の居所に引きへだつる物のやうにて中 |
J15_0527A16: | にちがへ縫ひたる所もなきなり。又此世の尼などの |
J15_0527A17: | 懸帶とて打かけたるは。まひろげたらんがなめげな |
J15_0527B18: | るをつくろふなるべし。されば只の女もするなり。 |
J15_0527B19: | 帶せるおりにも亦するぞ。袈裟に用ひたるかと覺ゆ |
J15_0527B20: | る。かくやうの、□□ |
J15_0527B21: | □ふかき山を越え。なゐふり。神鳴らん時には。阿彌 |
J15_0527B22: | 陀佛を念ぜよ。常に死ぬる事をおもふをば。念死と |
J15_0527B23: | いふ行ひとせり。 |
J15_0527B24: | 問夢に貴き事罪の事などを見ては。人に語りなどす |
J15_0527B25: | べき歟 答眞に貴き夢をば。たやすく。人にかたら |
J15_0527B26: | ず。語れば罪を得。それならぬ功德も。わが事を人に |
J15_0527B27: | きかせまほしうするは罪なり。しかも同じ心に行ふ |
J15_0527B28: | 人などの。聞て心發すべきには隱さず。又貴き夢を |
J15_0527B29: | 見せなどして人を試る魔事もあれば。いたくし得た |
J15_0527B30: | り貌には有まじ。罪の事も又佛の告て心得させ給へ |
J15_0527B31: | ば。かなしふかなしふ懺悔する目出たし。 |
J15_0527B32: | 問貧しからん者は。何をか三寳に供養して福を得べ |
J15_0527B33: | き 答貧女が一燈といふ事あり。佛は心ざしを貴と |
J15_0527B34: | ひ給ふ。事を大きにするのみにあらず。又一盛の物 |